佐野公俊

佐野公俊（さの ひろとし）医師について

佐野公俊医師は、1945年3月11日生まれの日本の医学者・脳神経外科医です。東京都出身で、特に脳動脈瘤のクリッピング手術において、その卓越した技術と豊富な経験で知られています。

経歴

医師である祖父と叔父に憧れ、慶應義塾大学医学部に入学。研修医時代に耳鼻咽喉科で使用されていた手術用顕微鏡に触発され、脳外科手術への応用の可能性に着目し、脳外科医の道を志しました。当時、日本では脳外科手術に顕微鏡を用いる習慣がなかったため、佐野医師は顕微鏡手術が盛んなアメリカへの留学を検討しましたが、留学は実現しませんでした。その後、一般外科の研修を経て、慶應義塾大学で脳神経外科の研修を開始し、脳神経外科医としてのキャリアをスタートさせました。

1970年代に日本で顕微鏡を用いた脳外科手術が導入されると、佐野医師は先見の明をもって自費で顕微鏡を購入し、脳動脈瘤のクリッピング手術に積極的に取り組みました。慶應義塾大学在籍中には手術器具の開発にも携わりながら、多くの手術経験を積み重ねました。その後、藤田保健衛生大学（現：藤田医科大学）に移籍し、脳神経外科の教授などを歴任しました。

現在は、藤田医科大学ばんたね病院の客員教授、総合新川橋病院の副院長兼脳神経外科顧問として、臨床の現場で活躍されています。また、静岡県の藤枝平成記念病院、愛知県豊川市の青山病院でも手術を行っています。さらに、東京都江戸川区の森山記念病院付属の東京脳神経センター病院では、脳動脈瘤手術センターにおいて、患者さんの手術を担当する予定です。名古屋脳神経外科クリニックでは脳ドック後の患者さんの診察、ジャパン藤脳クリニックでは脳ドックで発見された患者さんの外来診療を行っています。

佐野医師は、世界脳神経外科連盟の脳血管障害部門の委員長も務めるなど、国際的にも高い評価を受けています。

手術実績とクリップ

佐野医師は、脳動脈瘤のクリッピング手術において、約3,100例以上という驚異的な手術実績を誇り、2000年と2001年にはギネスブックに掲載されました。手術で使用するクリップは、株式会社ドクターズ・アイディアル・サプライが製造する純チタン製の特注品を使用しています。

人物

佐野医師は、後進の育成にも熱心で、かつて佐野医師の指導を受けた上山博康医師も、クリッピング手術の権威として知られています。また、脳腫瘍手術の権威である福島孝徳医師は、高校時代の先輩にあたります。佐野医師は、現在も半年に一度、脳外科医を対象とした脳神経外科手術ビデオセミナーを開催したり、市民向けの公開講座を開催するなど、医療の発展と知識の普及に貢献しています。

略歴

1963年: 東京都立戸山高等学校卒業
1970年: 慶應義塾大学医学部卒業
1971年: 慶應義塾大学医学部脳神経外科入局
1976年: 藤田学園保健衛生大学赴任
1977年: 藤田学園保健衛生大学医学部外科学講師
1980年: 藤田保健衛生大学脳神経外科助教授
2000年: 藤田保健衛生大学脳神経外科教授
2001年: 藤田保健衛生大学脳神経外科救急部教授
2003年: 救命救急センターセンター長
2004年: 藤田保健衛生大学脳神経外科学主任教授
2010年: 総合新川橋病院副院長・脳神経外科顧問、藤田保健衛生大学名誉教授・藤田保健衛生大学脳神経外科客員教授
2011年: 日本脳神経外科学会監事（8月で定年）
元世界脳神経外科連盟　脳血管障害部門委員長

メディア出演

佐野医師は、数多くのテレビ番組にも出演しており、その実績や手術に対する情熱が紹介されています。

ドスペ! （テレビ朝日）2005年10月29日
医者がすすめる専門医（BS-i）2006年7月31日
主治医が見つかる診療所（テレビ東京）2006年10月23日
NNN Newsリアルタイム（日本テレビ）2007年4月3日
スッキリ!!（日本テレビ）2008年1月10日
ほっとイブニング（NHK名古屋）2008年6月5日
密着！奇跡を起こす日本のスゴ腕ドクター（テレビ東京）2011年4月12日
奇跡体験!アンビリバボー（フジテレビ）2013年11月28日
Letters 〜感謝の手紙〜（テレビ東京）2014年2月6日
実録世界のミステリー（テレビ東京）2014年2月25日
世界まる見え!テレビ特捜部（フジテレビ）2014年3月17日
林修の今でしょ!講座（テレビ朝日） 2015年8月4日

外部リンク

佐野公俊公式ホームページ
総合新川橋病院脳神経外科
藤田保健衛生大学病院脳神経外科
ごあいさつ
ジャパン藤脳クリニック
ウェイバックマシン'>名古屋脳神経外科クリニック・名古屋脳ドック
脳経外科改革期を生きて

佐野公俊医師は、脳神経外科医療の発展に大きく貢献している、まさに日本の医療界を代表する医師の一人と言えるでしょう。

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