修徳寺

修徳寺について

修徳寺（しゅうとくじ、スドクサ）は、韓国の忠清南道礼山郡にある曹渓宗の主要な寺院の一つです。美しい徳崇山の斜面に建ち、歴史的な背景をもつ木造建物「大雄殿」は、1308年に建設されました。この寺院は、韓国最古の木造建物の一つとされています。さらに、寺の敷地からは百済の瓦が出土したことから、修徳寺は古代百済の寺院としての起源をもつとも考えられています。

歴史

修徳寺の設立は394年（百済枕流王元年）とされており、正史『三国史記』では百済に仏教が初めて伝来した日付が同じ年の9月であると記されています。しかし、具体的に修徳寺に関する記述は見当たらず、創建年については諸説存在します。578年に百済の僧、智明によって創建されたとの説もあります。

現在の伽藍の配置は1308年以降に整えられたもので、日本の統治時代である1937年から1940年にかけて行われた大雄殿の補修作業で新たに発見された墨書によって、1308年の建立が確認されました。

李氏朝鮮時代には、太宗による仏教弾圧があり、存続を許された寺院の中に修徳寺の名前はなく、長い間廃寺となっていたことが明らかです。1865年、宋満空禅師によって復興され、その後は禅宗の修行の場として活用されました。1970年代には、一柱門や鐘楼、金剛門などの新たな建物が建立され、現在の形となっています。

伽藍の構成

修徳寺の伽藍は、徳崇山の広い範囲に広がっており、複数の子院や庵が存在します。また、その周囲には門前町が形成されています。入ると、竜頭の柱に「徳崇山修徳寺」と書かれた一柱門があり、そこから古代感あふれる石段が続きます。境内には『祖印精舎』や太鼓楼、さらに1973年に設置された鐘楼、三層石塔などがあります。

奥には大雄殿があり、僧侶が修行する場である青蓮堂や七層石塔、白蓮堂も含まれています。

文化財

修徳寺の主要な文化財である大雄殿は、1308年に建てられた木造建築であり、国宝第49号に指定されています。この建物の内部には、中央に釈迦如来が安置され、その両脇に阿弥陀如来と薬師如来が並んでいます。石壇の上に「大雄殿」と掲げられており、その建築は高麗時代の美しい特徴を感じさせます。

さらに、槿域聖宝館は韓国全土に分散している仏教文化遺産を集めた施設で、日本の飛鳥寺からの支援によって設立されました。

修徳寺は、長い歴史と美しい建築物が融合した重要な文化遺産として、多くの人々に愛されています。

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