修禅寺物語 (映画)

『修禅寺物語』は、1955年に公開された中村登監督による日本映画であり、松竹三十五周年記念作品として製作されました。原作は、劇作家・岡本綺堂の代表作である戯曲『修禅寺物語』です。映画は、文部省選定作品にも選ばれています。

あらすじ

物語の舞台は13世紀初頭の鎌倉時代。鎌倉幕府の二代将軍である源頼家は、若くして将軍の座に就きますが、実権は執権である北条時政が握っていました。時政は次第に頼家を疎んじ、伊豆の片田舎である修禅寺へと追放します。修禅寺の里には、面作りの名人である夜叉王が、桂と楓という二人の娘と共に暮らしていました。

ある日、頼家は亡き側室・若狭局の墓を訪れます。そこで、若狭局によく似た桂に出会い、二人は惹かれ合うようになります。しかし、桂には、頼家が将軍という地位を捨てて自由を求めていることが理解できませんでした。頼家は夜叉王に面を作るよう命じますが、夜叉王がいくら作り直しても、面には死相が現れてしまうのでした。

桂が頼家の妻となるために訪れた夜、頼家は北条氏から差し向けられた兵士たちに襲われ、暗殺されてしまいます。頼家の母である政子の元には、その死相が現れた面が届けられるのでした。

キャスト

源頼家：高橋貞二
夜叉王：六代目 坂東簑助
桂：淡島千景
楓：岸惠子
若狭局：草笛光子
春彦：山内明
北条時政：東野英治郎
秀信：加東大介
狩野小次郎：須賀不二夫
金窪兵衛行親：二代目 市川小太夫
下田五郎景安：高野真二
淡路：桜むつ子
尼御台政子：夏川静江
比企能員：柳永二郎
一幡丸：中村栄次郎
北条義時：永田光男
堀藤次親家：富本民平
和田傳助：山路義人
仁田忠常：五代目 市川市十郎
和田義盛：坂東三津三郎
修禅寺の僧：左卜全
侍女：大原みゆき、大津絢子、原純子、田中道子、夏木惠梨

スタッフ

監督：中村登
製作：高村潔
原作：岡本綺堂
脚本：八住利雄
撮影：生方敏夫
音楽：黛敏郎
* 美術：伊藤憙朔

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