傍示 (交野市)

傍示（ほうじ）

傍示は、大阪府交野市に位置する大字であり、郵便番号は576-0003です。

地理

交野市の北部に位置し、東端の山間部にあたります。私部北川の源流がある自然豊かな場所です。周辺地域は、北に私部、西に寺、南に森・私部、そして東は奈良県生駒市と隣接しています。

歴史

この地は、かつて石清水八幡宮の荘園である三宅山の一部でした。延喜17年（917年）には、木の盗伐を防ぐため、荘園の境界を明確にする牓示（境界標）の設置が交野郡司から河内国司に求められました。特に、河内国と大和国の国境付近は三宅山と大和高山荘の境界であったため、この地に牓示が立てられたと考えられています。地名の「傍示」は、この牓示に由来するとされています。大和側にも傍示という地名が存在するため、区別するために「西傍示」とも呼ばれることがあります。

天正元年（1573年）には、摂津国伊丹城主の一族が傍示に移住したという伝承があります。伊丹親興は足利義昭に味方し織田信長軍と戦い、芥川城で戦死。伊丹城は荒木村重に与えられ、伊丹一族は傍示へ逃れたとされています。

江戸時代には傍示村として知られ、河内国交野郡に属していました。寛永10年（1633年）には山城淀藩の永井氏領となり、元禄7年（1694年）に幕府領、宝永元年（1704年）には上野沼田藩の本多氏領となりました。享保15年（1730年）に再び幕府領となり、文久2年（1862年）からは京都守護職役知となりました。

正保年間（1644–1648年）の村高は39石余り、文化6年（1807年）には家数11軒、人数43人でした。

1881年（明治14年）に大阪府に属し、1889年（明治22年）に磐船村の大字となりました。

沿革

1889年（明治22年）：交野郡磐船村の大字となる。
1896年（明治29年）：所属郡が北河内郡に変更。
1939年（昭和14年）：交野町の大字となる。
1971年（昭和46年）：交野市の大字となる。

世帯数と人口

2024年（令和6年）3月31日現在の情報では、以下の通りです。

後日追記

学区

市立の小・中学校に通う場合の学区は以下の通りです。

後日追記

施設

八葉蓮華寺: 本尊は国の重要文化財である木造阿弥陀如来立像（快慶作）。
菅原神社

参考文献

交野市史編纂委員会 編『交野市史 交野町略史 復刻編』交野市、1981年（原著1970年）。
「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 27 大阪府』角川書店、1983年。

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