備後矢野駅

備後矢野駅の概要

備後矢野駅（びんごやのえき）は、広島県府中市上下町矢多田に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）の福塩線に所属する駅です。この駅は、地域に根差した存在として、多くの地元住民や観光客に利用されています。

歴史

駅の開設は1938年7月28日で、当時は鉄道省が運営していました。福塩線の一部として府中町駅（現在の府中駅）から上下駅までの延伸の際に、新たに設けられました。開設当時の所在地は広島県甲奴郡矢野村矢多田でした。1980年代に入ると、駅の形態は次第に変化してきました。1961年には貨物の取扱が廃止され、1970年には荷物の取扱も終了しました。1983年には簡易委託駅に転換され、1987年の国鉄分割民営化の際にはJR西日本に引き継がれました。その後2008年に簡易委託が解除され、現在は終日無人駅として運営されています。

駅構造

備後矢野駅は、島式ホームを持つ地上駅で、2つの線路が配置されており、列車の交換が可能な構造になっています。駅舎は線路の西側に位置し、ホームには府中寄りの構内踏切を通じてアクセスします。この駅は三次鉄道部によって管理されており、駅内には自動券売機は設置されていませんが、駅のスタンプが利用可能です。また、駅舎内には民芸品店や、地元名物の「福縁うどん」を提供するうどん・そばの店「かすりや」があります。ホームには地域の信仰の象徴である辻堂があり、そこで石仏が祀られています。

利用状況

近年の1日あたりの平均乗車人員は、他の地方の駅同様、一定の変動を見せていますが、地域住民の重要な交通手段として機能しています。

駅周辺

駅の周辺には矢多田川が流れ、その対岸には国道432号が通っています。北側には小学校や城跡、寺院、神社があり、地域の歴史や文化を感じられるスポットが点在しています。また、矢野温泉は駅の西側に位置しますが、少し距離があるため徒歩でのアクセスには注意が必要です。以前は駅前から矢野温泉へのバスサービスも存在していました。

隣の駅

福塩線の隣駅として、備後三川駅と上下駅が存在します。これにより、地域間の交通が確保されており、さらに広域な移動が可能になっています。

おわりに

備後矢野駅は、その歴史的背景や地域の特性を持った駅で、訪れる人々にとって親しみやすい存在です。次回の訪問時には、地域名物の福縁うどんを味わったり、近くの観光名所を巡ることをお勧めします。

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