児玉恕忠

児玉恕忠について

児玉恕忠（こだま じょちゅう）は、1849年8月22日に生まれ、1923年11月29日に亡くなった日本の陸軍軍人です。長州藩士の家系に生まれた彼は、幕末から明治時代にかけて活躍しました。もともとの名前は粟屋次郎作で、「如忠」と表記されることもあります。彼の最終階級は陸軍中将でした。

早年の経歴

児玉は長府藩士・粟屋三右衛門の二男としてこの世に誕生しました。幼少期からの教育を受け、19世紀の混乱した時代に成長しました。戊辰戦争の際には、彼もまた戦いの場に赴き、主に東北地方での出征を経験しました。
明治維新後、彼は陸軍に仕官し、1871年9月28日に少尉に任官します。この時期、彼は陸軍の基幹を築くための重要な役割を担い始めます。1884年には、児玉少介の養子となることで名前を受け継ぎました。

軍歴と日露戦争

1896年10月には歩兵第23連隊の長を務め、その後、1898年に歩兵大佐に昇進し、近衛歩兵第2連隊を指揮します。これにより彼は高い地位に昇進し、明治時代の軍を牽引する一員となりました。

1903年には陸軍少将に進み、歩兵第17旅団長として日露戦争に従軍しました。彼は遼陽会戦、沙河会戦、奉天会戦に参加し、数々の激しい戦いを経験しました。その戦功により、1907年には中将に昇進し、同時に後備役に編入されました。彼の戦歴は、明治時代を代表する軍人の一人としての地位を確立するものとなりました。

栄典と勲章

児玉の功績は彼に多くの栄典をもたらしました。

• - 位階の昇進

- 1885年には従六位、1892年には正六位、1897年には従五位、1902年には正五位、1907年には従四位、そして最晩年の1923年には正四位に達しました。

• - 勲章の受賞

- 1889年には勲五等瑞宝章、1895年には明治二十七八年従軍記章、1896年には功四級金鵄勲章と双光旭日章を授与され、1897年には勲四等瑞宝章を受けました。
- また、1904年には勲三等瑞宝章、1906年には功二級金鵄勲章と勲二等旭日重光章を受勲しました。
- 同年、外国からも大清帝国の二等第三双竜宝星を受けたことが特筆されます。

著作

児玉恕忠は、1896年に『宜蘭の木枯:戦闘詳報』という書籍を著しています。この書は彼の戦闘についての詳細を扱っており、当時の軍事状況の理解を深める上で重要な資料となっています。

まとめ

児玉恕忠は、幕末から明治にかけての日本の陸軍の発展に大きく貢献した軍人です。彼の軍歴、栄典、著作は、当時の日本の歴史の重要な一端を示しています。彼の努力と成果は、今もなお多くの人々に影響を与え続けています。

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