八幡池 (坂祝町)

八幡池（はちまんいけ）

八幡池は、岐阜県加茂郡坂祝町深萱に位置する溜池で、2010年（平成22年）3月25日に農林水産省の「ため池百選」に選定されました。

概要

八幡池の正確な造成時期は不明ですが、湖畔の丘に1713年（正徳3年）建立の八幡神社が鎮座することから、その頃には既に存在していたと考えられています。池は幾度かの改修を経て現在に至ります。

1891年（明治24年）10月28日に濃尾地方を襲った濃尾地震では、八幡池の堰堤が崩壊する甚大な被害を受けました。その後、大規模な改修工事が行われ、復旧を果たしています。近年では、1936年（昭和11年）にも改修が行われ、現在の池の形となりました。

八幡池は、従来雨水や伏流水を水源としていましたが、現在は木曽川用水からも取水しています。これにより、周辺農地45ヘクタールの灌漑を支える重要な役割を担っています。

自然

八幡池には、コイ、フナ、ウナギ、タニシ、バカガイなど、多様な水生生物が生息しています。湖畔には、ツリガネニンジン、ショウジョウバカマ、リンドウ、モウセンゴケなど、様々な植物が自生し、豊かな自然環境を形成しています。

地域住民による保全活動も活発に行われています。「深萱ふるさと保全隊」や「岐阜県可茂農林事務所」が主体となり、生態系調査や外来魚の駆除活動などを継続的に実施しています。これらの活動により、八幡池の生態系が保護され、豊かな自然が維持されています。

アクセス

道路

岐阜県道345号坂祝関線が利用可能です。

公共交通機関

高山本線坂祝駅で下車後、徒歩でのアクセスとなります。

周辺情報

八幡池周辺には、自然を満喫できるスポットが点在しています。散策路が整備されており、四季折々の風景を楽しむことができます。また、八幡神社も訪れる価値のある場所です。

まとめ

八幡池は、農業用水源としてだけでなく、地域の自然環境保全においても重要な役割を果たしています。美しい景観と豊かな生態系は、訪れる人々を魅了し、地域住民の憩いの場となっています。保全活動を通して、この貴重な財産を未来へと引き継いでいくことが重要です。

もう一度検索