六合村 (群馬県)

六合村（くにむら）とは

六合村は、かつて群馬県北西部、吾妻郡に存在した村です。山々に囲まれた静かな村で、総面積の大部分を山林原野が占めていました。新潟県や長野県との県境に位置していましたが、登山道を除き、村から直接県外へ抜ける交通路は整備されていませんでした。

地理

六合村は、以下の自治体と隣接していました。

群馬県
東吾妻町
草津町
中之条町
長野原町
長野県
栄村
高山村
山ノ内町
新潟県
湯沢町

村域の中北部には尻焼温泉や花敷温泉といった温泉地があり、長野県との県境付近には美しい野反湖が広がっていました。

歴史

六合村は、明治33年（1900年）に草津村から分かれて村制を施行しました。その名の由来は、明治22年（1889年）の合併で草津村となる以前に独立していた小雨、赤岩、生須、太子、日影、入山の6つの大字を合わせたことにあります。

年表

1889年（明治22年）4月1日：町村制施行により、吾妻郡草津、前口、小雨、赤岩、生須、太子、日影、入山の8箇村が合併し、草津村が誕生。
1900年（明治33年）7月1日：草津村のうち、小雨、赤岩、生須、太子、日影、入山が六合村として分立。草津、前口は草津町となる。
1921年（大正10年）：小雨にて小雨電灯株式会社が水力発電所を建設。小雨、生須で村内初の電力供給。
1936年（昭和11年）：役場庁舎を新築移転。
1937年（昭和12年）7月15日：群馬県道長野原花敷線の改修工事完了、入山まで車道が開通。
1942年（昭和17年）9月30日：入山の小倉集落にあった日曹鉱業小倉鉱業所（硫黄鉱山）が閉山。
1945年（昭和20年）1月2日：日本鋼管群馬鉄山専用線 長野原 - 太子間開業。
1952年（昭和27年）10月1日：日本鋼管群馬鉄山専用線を鉄道省長野原線に移管。
1954年（昭和29年）6月21日：長野原 - 太子間旅客営業開始。
1962年（昭和37年）5月10日：六合村へき地診療所が開設。
1963年（昭和38年）：群馬鉄山が閉山。辺地法の公布に伴い、熊倉などの集落に電力供給開始、村内の無電灯集落が解消。
1966年（昭和41年）10月1日：長野原 - 太子間貨物営業廃止。
1970年（昭和45年）11月1日：長野原 - 太子駅間営業休止。
1971年（昭和46年）5月1日：吾妻線 長野原 - 太子間廃止。
1974年（昭和49年）9月25日：基幹集落センターが建設。
2010年（平成22年）3月28日：中之条町と合併し、六合村は消滅。日本で最後に消滅した村となる。

「六合」を「くに」と読む由来

「六合」を「くに」と読むのは、古事記や日本書紀に由来します。これらの書物において、「六合」は天地と東西南北、すなわち支配の及ぶ範囲、ひいては「国」を意味する言葉として用いられています。

教育

高等学校
白根開善学校高等部（中高併設）
中学校
六合村立六合中学校
白根開善学校中等部（中高併設）
小学校
六合村立六合小学校

交通

鉄道は村内を通っていませんでした。最寄り駅は、JR吾妻線の中之条駅でした。かつては吾妻線太子駅が存在しましたが、1971年に廃止されています。

バスは、六合村営バスが長野原草津口駅と六合村を結んでいました。

道路は、国道292号、国道405号、群馬県道55号中之条草津線が通っていました。

観光

六合村には、以下のような観光名所がありました。

六合赤岩（重要伝統的建造物群保存地区）
チャツボミゴケ公園
旧太子駅
花敷温泉
尻焼温泉
応徳温泉
湯の平温泉
野反湖
熊倉遺跡
広池遺跡
入山世立のしだれ栗
龍澤寺の妙全杉
小倉のしだれ桜
十二の杜
吾嬬橋

ゆかりのある人物

関太（お笑い芸人、タイムマシーン3号）
真田昌幸
高野長英
佐久間象山
長塚節
若山牧水
長島一茂

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