冂部

冂部（けいぶ）についての詳細

冂部（けいぶ）は、漢字を部首により体系的に分類したグループの一つであり、康熙字典の214部首の中で13番目に位置しています。これは、全214部首のうち、画数が2画の部首で7番目のものです。部首は漢字の理解を助ける重要な要素であり、冂部もその一例です。

冂の意味

「冂」という字は、具体的には都市から離れた郊外の地域を指し、国境や城郭を象徴するものとされています。そのため、冂部には国境や城壁に関連する意味が含まれる場合もありますが、必ずしも関連性があるとは限りません。むしろ、冂部に属する文字の多くは、連想的に帽子や頭巾の形を表した象形文字など、冂の字源とは直接的なつながりがないものが多いのが特色です。

また、部首として使われる「冂」は、漢字によっては縦線がわずかに左に曲がった「⺆」としても現れます。この「⺆」は、UnicodeのCJK部首補助のセクションで「BOX」として認識されています。

冂部の通称

冂部にはさまざまな通称があります。日本語では「けいがまえ」や「まきがまえ」、さらには「どうがまえ」や「えんがまえ」と呼ばれています。中国では「同字框」と称され、韓国では「멀경몸부（meol gyeong mom bu）」という名前が付けられています。英語圏では「Radical Upside-down box」として知られています。

部首字

部首としての「冂」は、特に「坰」という文字が本字とされることが多いです。つまり、冂が元となり、異なる漢字がこの部首を用いているということです。

歴史的背景

使用される古典語では、「集韻」では「涓熒切」で表現され、「詩韻」では「青韻、平声」となります。また、「三十六字母」では「見母」に位置づけられています。現代の普通話では、「冂」の読みはピンインで「jiōng」、注音では「ㄐㄩㄥ」となり、韻踏みの観点からも重要な言葉です。

広東語では、「冂」はJyutpingで「gwing1」と表記されます。日本語では音読みすると「ケイ」となり、朝鮮語では「경(gyeong)」と読み、訓読みでは「멀（meol、遠い）」とされております。

冂部に属する漢字の例

冂部に含まれる漢字の例としては、円（圓は囗部）、内（內は入部）、冉、冊、再といった文字があります。さらに、冐（冒は目部）、冑、冕などもこの部首に属します。また、爾は爻部、肉は肉部にそれぞれ特徴的に位置づけられています。

最大画数

冂部に最大画数を持つ漢字には「㒿」や「𠕲」があり、これらは漢字の形を理解するために重要な要素となっています。

このように、冂部は漢字を学ぶ上で非常に興味深い部首であり、その通称や雰囲気は文化的な背景を色濃く反映しています。冂部の漢字を通じて、漢字の深い意味に触れることができるでしょう。

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