内林久徳

内林 久徳（うちばやし ひさのり）のプロフィールと競輪活動

内林久徳は1963年11月28日に滋賀県で生まれた元競輪選手であり、現在は競輪評論家としても知られています。彼は旧日本競輪学校第62期生で、大津びわこ競輪場をホームバンクにしていました。競輪選手としての彼のキャリアは、1988年9月1日の大垣競輪場での初出走から始まり、同年の9月3日には初勝利を収めました。内林の愛称は「ウッチー」で、血液型はA型です。

競輪選手としての実績

内林は滋賀県立瀬田工業高等学校で自転車競技を始め、1981年には全国高等学校選抜自転車競技大会のポイントレースで優勝しました。その後、名門実業団チームのマエダ工業に入社し、アマチュア自転車界のトップ選手として名を馳せました。しかし、指導者との意見の不一致から退社し、約2年間無職の時期を過ごしました。

その後、年齢制限の迫る中で競輪学校に入学。優れた実績により一次試験の技能試験が免除され、62期では在校成績トップを獲得するとともに、卒業記念レースでも優勝を果たしました。デビュー後、内林は1994年の日本選手権競輪で2着に入るなど、競輪界での地位を確立しました。

ビッグレースでの成功

1999年には広島競輪場で開催された準特別競輪（現在のGIIに相当）共同通信社杯競輪で初優勝を達成し、その年の賞金ランキングでも上位に入ったことで一躍注目を浴びました。翌2000年には、同じく高松競輪場で共同通信社杯競輪を連覇し、2002年にはグランプリポイント制度においても上位に位置付けられるほどの活躍を見せました。しかし、近畿地区ではGIタイトルを獲得する選手が育たなかったため、内林は度重なる失格と事故点の累積に苦しむことになりました。

特別競輪初制覇と引退

競輪界において内林は、ようやく村上義弘などの新たな先行選手が登場したことで、競技環境が改善されました。2004年には大垣競輪場で行われた読売新聞社杯全日本選抜競輪で特別競輪初優勝を果たし、40歳を超えてからのGI制覇を達成しました。その後、念願のKEIRINグランプリにも初出場し、新たな挑戦を続けました。しかし、彼は2006年に高松宮記念杯競輪の結果として引退を発表しました。引退は突然のものでしたが、「内林らしい終わり方」としてファンに受け入れられました。

引退後の活動

内林は引退後、自らの事業に従事すると同時に、競輪評論家としても活躍しています。また、2019年には競輪評論家の山口幸二からの招待により、13年ぶりに明るいバンクを疾走し、競輪界に再び注目を集めました。

競走スタイルと評価

彼の競走スタイルは、S級昇格当初は自在型でしたが、先行時の脚力が不足していたため、しばしば捲りに回ることが多かったと言われています。内林は特に、晩年においては追込み型選手としての地位を築き、ゴール直前の激しいフォームが印象的でした。しかし、他の選手の番手を狙う場面が多かったため、失格や重大走行注意を受けることも多く、これが彼の競技キャリアに影を落としました。

結び

内林久徳は、その戦績や競技スタイルにより、多くのファンから愛されてきた競輪選手であり、今後も競輪業界に貢献し続ける存在であると言えるでしょう。

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