内藤信成

内藤 信成（ないとう のぶなり）

内藤信成は、室町時代後期から江戸時代初期にかけて活躍した日本の武将であり、譜代大名です。彼は松平広忠の庶子で、徳川家康の異母弟としても知られています。信成は家康の信任を受けて、数々の戦いに出陣し、その武勇が称賛されました。信成系内藤家の始祖であり、越後国村上藩の藩祖でもあり、彼の霊は村上市にある藤基神社で祀られています。

生涯

信成の出自については、『藩翰譜』に記載されており、母は家康の家臣である内藤清長の娘とされています。松平広忠の寵愛を受けて信成を身籠った母は、嶋田景信に嫁いだ後、信成を出産し清長が養子として育てることとなりました。このように信成は、波瀾に満ちた環境で成長しました。

13歳の時、信成は松平元信、後の徳川家康に会見し、「信成」という名前を与えられます。以後、彼は家康の近臣として、数々の戦に参加し、初陣を公に果たします。

初陣とその後の活躍

弘治3年（1557年）、信成は家康に初めて会見し、名を賜ります。永禄元年（1558年）、彼は初陣を果たし、養父の内藤清長と共に敵軍を撃退し、その功績により多くの名声を得ました。また、信成は若干18歳で三河一向一揆にも参加し、その勇敢な戦いで敵の首を討ち取るなど、実力を発揮しました。

信成の名が広まり、三方ヶ原の戦いでは大きな役割を果たすことになります。この戦いは家康にとって最大の敗北となり、信成は勇敢にも敵を退けるために殿を務め、無事に浜松城へ帰還しました。その後も彼は多くの戦役で戦功を重ね、長篠の戦いでも名を馳せます。

徳川家の信任

信成は後に駿河国駿府城の城主となり、4万石の大名としての地位を得ました。慶長6年（1601年）には、家康が将軍職を退いた後もその側近として重用されました。信成が駿府城主としての任を受けていた期間は、家康からの信任の厚さを示しています。

その後、信成は近江国長浜城の城主としても活躍し、彼の家系は村上藩の藩主となり、幕末まで続くこととなります。

晩年と祀られた場所

慶長17年（1612年）に信成は長浜城において病没し、68歳でこの世を去りました。彼の霊は村上市にある藤基神社で祀られており、享年68歳の法名は法善院殿陽竹宗賢大居士です。信成は内藤家の基盤を築き、その後の世代に大きな影響を与えました。彼を讃える講談や関連する史料も多く残されており、戦国時代の武士としての姿勢や事績は今日でも語り継がれています。

彼の武勇や忠誠心は、家康の側近としての役割とともに、戦国時代の日本の歴史において重要な位置を占めています。内藤信成の影響は、その家系に引き継がれ、彼が築いた名は今なお多くの日本人に親しまれています。

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