内藤千珠子

内藤千珠子

内藤千珠子（ないとう ちずこ、1973年 - ）は、日本の日本近代文学研究者であり、大妻女子大学文学部日本文学科教授として活躍しています。専門分野は近現代日本語文学・文芸批評です。

経歴

1997年に慶應義塾大学文学部文学科国文学専攻を卒業後、2004年に東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程を修了。「物語と暗殺 閔妃事件から大逆事件を貫く近代の背理」というテーマで博士（学術）の学位を取得しました。

2006年より大妻女子大学文学部日本文学科の専任講師として教鞭を執り始め、准教授を経て、2018年からは教授として後進の育成に力を注いでいます。

研究内容と業績

内藤氏の研究は、近代日本の文学作品を通して、社会や文化、ジェンダーの問題を考察するものです。特に、文学作品における「暗殺」や「恋愛」といったテーマを扱い、近代日本の社会構造や人々の心理に迫る分析を行っています。

著書『帝国と暗殺 ジェンダーからみる近代日本のメディア編成』では、近代日本のメディアがどのようにジェンダーを形成し、社会に影響を与えたかを分析し、2008年度女性史学賞を受賞しました。

著書一覧

単著

『帝国と暗殺 ジェンダーからみる近代日本のメディア編成』（新曜社、2005年）
『小説の恋愛感触』（みすず書房、2010年）
『愛国的無関心 「見えない他者」と物語の暴力』（新曜社、2015年）

共編著

『漱石文学全注釈 9　門』（小森陽一、五味渕典嗣と注釈、若草書房、2001年）
『文化のなかのテクスト カルチュラル・リーディングへの招待』（一柳廣孝、久米依子、吉田司雄共編、双文社出版、2005年）
『21世紀日本文学ガイドブック 7 田村俊子』（小平麻衣子共著、ひつじ書房、2014年）
『〈戦後文学〉の現在形』（紅野謙介、成田龍一共編、平凡社、2020年）
『ジェンダー×小説 ガイドブック 日本近現代文学の読み方』（飯田祐子、小平麻衣子 編、ひつじ書房、2023年）- 飯田祐子、小平麻衣子、大串尚代、木村朗子、内藤千珠子、米村みゆき他 著


内藤千珠子氏の研究は、近代日本の文学研究に新たな視点をもたらし、文学を通して社会や文化を深く理解するための重要な貢献となっています。

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