処置時の鎮静・鎮痛

処置時の鎮静・鎮痛（PSA）

処置時の鎮静・鎮痛（PSA）は、医療行為の一環として、患者への処置を行う際に、鎮静および痛みの軽減を目的とした薬物の投与を行う方法です。主に、意識を低下させることで患者の苦痛を和らげつつ、自発呼吸を保持することが求められます。これにより、気道保護反射が維持されるため、大きなリスクがある気管挿管は不要です。

PSAは手術室だけでなく、救急医療の場でも頻繁に実施されており、 antigo名称である意識下鎮静や処置時の鎮静から、鎮痛作用の重要性が認識される中でPSAという名称が次第に普及しています。

PSAの適応

この手技は、特に痛みや不快感を伴う処置において効果的です。以下のような処置に通常用いられます：

• - 裂創の縫合
• - 骨折の整復
• - 膿瘍のドレナージ
• - 脱臼の整復
• - 内視鏡
• - カルディオバージョン
• - 歯科治療
• - 経食道心エコー
• - 動きたくない患者に対する画像診断や処置。

PSAの禁忌

PSAには、患者の年齢や併存疾患、困難気道など、慎重に考慮すべき要素がいくつか存在します。絶対的な禁忌はありませんが、特に高齢者や重篤な持病（心不全、慢性閉塞性肺疾患など）の患者は注意が必要です。年齢に関連するリスクとしては、低酸素血症や呼吸抑制があるため、これを軽減する手段が求められます。

鎮静の深度と評価

PSAの鎮静深度は一様ではなく、しばしば患者は予想以上に深い鎮静状態に至る可能性があります。したがって、施術者は予想される鎮静レベルよりも実際には1段階高い状態に備えなければなりません。アメリカ麻酔科学会によって定義された様々な鎮静深度が存在し、それぞれ患者の反応に基づく評価が必要です。

鎮静薬の種類

PSAに使用される鎮静薬は多様で、それぞれ異なる特性と効果を持っています。

• - プロポフォール：鎮静作用があり、効果が始まるまで約40秒、持続時間は6分程度です。呼吸抑制のリスクがあります。
• - エトミデート：効果は即時で短時間持続し、心血管系に優しい特徴があります。
• - ミダゾラム：抗不安作用があり、効果時間は30～60分ですが、体内での蓄積により注意が必要です。
• - ケタミン：解離性麻酔薬であり、鎮痛と鎮静作用がありますが、覚醒時の反応として幻覚が現れることがあります。

モニタリングと安全性

PSAの実施中は、患者のバイタルサインを慎重に監視することが重要です。心拍数、酸素飽和度などを記録し、必要に応じて酸素吸入や気道管理を行います。呼吸抑制に関しては、二酸化炭素の上昇が最初の兆候とされますので、モニタリングが欠かせません。

誤嚥と退院基準

PSAを受ける患者が誤嚥リスクを抱える場合、絶食が望ましいですが、多くの場合、手技前には6時間の絶食が推奨されます。また、透明な水分は手技の2時間前までは摂取可能です。退院の基準は安定した心血管状態にあり、意識も回復していることが求められます。

合併症と論争

PSAには合併症のリスクがありますが、これは使用する薬によって異なります。過鎮静や呼吸抑制など、異常が発生した際には速やかな対応が重要です。また、手術室外での鎮静に関しては賛否があり、慎重な検討がなされるべきです。

これらの要素をしっかり理解することで、PSAを安全に対応できるようになります。

もう一度検索