利根川勇

利根川勇：不屈の魂と後進育成への情熱

利根川勇（とねがわ いさむ）は、1951年6月12日生まれの元競輪選手です。日本競輪選手会千葉支部に所属し、長きにわたり競輪界を支え続けました。

卓越した競輪選手としてのキャリア

大学を中退後、利根川は競輪選手を目指し、日本競輪学校第32期生として入学。在校競走では80勝を挙げ、見事1位の成績を収めました。1973年10月7日、ホームバンクである千葉競輪場でデビューを果たし、初出走で見事1着を獲得。その才能は早くから開花し、1974年度には最優秀新人選手に選出されました。

利根川は『利根川道場』を主宰し、多くの競輪選手を育成する傍ら、自身も千葉県選手の支柱として活躍。2011年6月15日には、地元の松戸競輪場で3人目となる現行A級2班格付での還暦出走を達成しました。これは、還暦を迎えてもなお高いレベルで競輪選手として活躍できる、驚異的な体力と技術の持ち主であることを示しています。同年後期にA級3班に降格しましたが、その後も好成績を収め、A級2班への返り咲きを目前にしていました。

しかし、2011年12月14日、宇都宮競輪場でのレース中、落車事故に見舞われ骨折。この怪我が原因で、2012年1月5日付で選手登録を消除し、惜しまれつつも引退することとなりました。通算成績は2956戦261勝。

競輪界を支える多くの弟子たち

利根川は選手生活と並行して、後進の育成にも尽力しました。これまでに40人近い選手が利根川の指導を受け、競輪選手として登録されています。主な弟子には、以下のような選手がいます。

酢崎良雄 - 53期（鈴木裕（92期）の師匠）
小島博幸 - 53期
和泉田喜一 - 59期（山本奈知（106期）の師匠）
篠田宗克 - 65期（石井貴子 (1990年生の競輪選手)の師匠）
小林裕司 - 71期（石毛克幸（84期）の師匠）
永野秀和 - 73期
赤井学 - 77期
富澤勝行 - 85期
田中晴基 - 90期
北野良栄 - 95期
櫻川雅彦 - 99期（千葉真子の夫）

これらの弟子たちは、それぞれの時代で競輪界を盛り上げ、利根川の指導の賜物として、その名を競輪史に刻んでいます。

外部リンク

選手プロフィール - KEIRIN.JP
* 千葉競輪場インタビュー - 2009年5月実施

利根川勇は、自身の輝かしい実績に加え、多くの優秀な選手を育成することで、競輪界に多大な貢献をしました。彼の不屈の精神と、後進育成への情熱は、これからも競輪界に語り継がれていくことでしょう。

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