前潟駅

前潟駅の概要

前潟駅（まえがたえき）は、岩手県盛岡市の上厨川前潟に立地する、東日本旅客鉄道（JR東日本）の田沢湖線上の駅です。この駅は、盛岡市が中心となり設置を求め、地域の交通の発展を図るために整備されました。全体の事業費は約11億円にのぼり、その大部分は市が負担しています。これに国からの交付金やイオンモールからの企業版ふるさと納税も利用され、2億円の寄付金が活用されています。

駅の歴史

前潟駅の設置にはいくつかの重要なステップがありました。2020年の1月16日、盛岡市はJR東日本に対して駅設置の請願書を提出しました。次に、8月には基本的な協定が締結され、10月には設計に関する協定が取り交わされました。

2021年に入ると、市とイオンモールとの間で整備に関する協定が締結され、駅の詳細設計も同年8月に完成しました。そして、12月から造って工事が開始され、2022年の1月27日には駅名が「前潟駅」に決まりました。その後、4月27日には安全祈願祭が行われ、いよいよ開業に向けての準備が整いました。

2023年3月18日、待望の前潟駅が開業しました。さらに、5月27日からはICカード「Suica」の利用も可能になり、利便性が向上しています。また、2024年10月1日からは「えきねっとQチケ」のサービスも開始される予定です。

駅の構造

前潟駅は地上駅で、単式ホーム1面1線を有し、4両編成に対応する長さは約85メートルです。上屋は2両編成分、約40メートルが設けられています。駅舎は鉄骨造の平屋建てで、約15平方メートル程度の待合室が用意されています。駅はイオンモール盛岡の北側に位置し、周囲には盛岡市が整備した広場やロータリー、身体障がい者用乗降所、約100台の駐輪場、5台のバイク置き場、トイレが設置されています。しかし、駅には駐車場は設けられておらず、降車場や1台分のタクシー待機所が完備されています。

また、前潟駅は無人駅として運営されており、簡易的なSuica改札機が設置されていますが、自動券売機や乗車駅の証明書発行機は存在しません。

利用状況

盛岡市によると、前潟駅の1日の利用者数は約1,700人であると予測されています。この数値は周辺の商業施設との連携や交通の便が向上することで変動する可能性があります。

駅周辺の環境

駅の南側には商業施設があり、その南側を雫石川が流れています。盛岡西バイパスや岩手・秋田県道1号線もこのエリアを通っており、交通の要所としての側面も持ち合わせています。さらに、東北自動車道のインターチェンジもこの側に位置しています。一方で、駅の北側は田畑が広がっており、その奥には諸葛川が流れています。川の対岸には住宅地が広がり、住環境としても利便性の高い地域です。

近隣施設

前潟駅の近隣には、イオンモール盛岡などの商業施設があり、買い物客や観光客にとって便利な立地となっています。周囲には雫石川や諸葛川、したがって国道46号や岩手県道・秋田県道1号盛岡横手線などの主要道路も通っています。

前潟駅は今後も地域の交通インフラとしての役割を果たしながら、多くの人々に利用されることが期待されています。

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