前田佳都男

前田 佳都男の生涯と業績

前田 佳都男（まえだ かづお、1910年11月24日 - 1978年1月4日）は、日本の著名な政治家であり、自由民主党に所属しました。彼は参議院議員を4期務めたほか、参議院副議長および科学技術庁長官としても知られています。

出身と教育

前田は和歌山県に生まれ、東京法学院を卒業した後、1934年には東京帝国大学法学部政治学科を卒業しました。彼の父は伊那合同銀行の取締役を務めていた前田友次郎で、家庭は政治への関心が強いものでした。彼は旧制和歌山県立伊都中学及び旧制浪速高等学校文科甲類を経て、名門大学に進学しました。

公務員としてのキャリア

前田は逓信省に入省し、その後イギリス、アメリカ、フランス、ドイツなどに留学しました。1937年に小倉郵便局長に就任し、1943年からは貯金局企画課長や郵務局逓送課長を歴任しました。1955年には大阪郵政局長を最後に退官し、ここから政界進出の道へと進みました。

政治家としての軌跡

1956年、前田は自由民主党の公認候補として参議院選挙に出馬し、見事初当選を果たしました。その後、彼は連続で4回当選し、大蔵政務次官、参議院大蔵委員長、運輸委員長などの要職を歴任しました。1972年には第2次田中角栄内閣の科学技術庁長官として初めて入閣し、科学技術政策の充実に寄与しました。

自民党内での役割

前田は自民党内では佐藤栄作派に属し、周山会において重要な位置を占めていました。同派は田中角栄の次期総理総裁候補として田中派を立ち上げた際、前田もその一員として参加しました。彼は原子力委員長や宇宙開発委員長なども務め、これらの分野においても大きな影響力を持ちました。

最後の日々

前田は1978年1月4日、東京都千代田区の東京逓信病院で、現職のまま67歳で逝去しました。葬儀は同月12日に増上寺で自民党の準自民党葬として執り行われました。彼は死去時に勲一等旭日大綬章が追贈され、従五位から正三位に叙されました。彼の政治的な地盤は、息子の前田勲男に引き継がれました。

前田佳都男の生涯は、日本の政治の歴史において重要な一ページを刻んでいます。彼の業績は、特に科学技術分野において今もなお多くの人々に影響を与え続けています。

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