北野憲造

北野憲造について

北野憲造（きたの けんぞう）は、1889年（明治22年）に滋賀県で生まれ、1960年（昭和35年）に没した日本の陸軍軍人です。最終階級は陸軍中将。

生い立ちと初期の軍歴

北野憲造は、税務署長を務めた北野本次郎の息子として誕生しました。彦根中学校、大阪陸軍地方幼年学校、中央幼年学校を経て、1910年（明治43年）に陸軍士官学校（22期）を卒業。同年12月に陸軍歩兵少尉に任官し、歩兵第38連隊に配属されました。その後、参謀本部勤務などを経て、1919年（大正8年）には陸軍大学校（31期）を卒業しました。

昇進と要職歴任

教育総監部付勤務、教育総監部課員、ドイツ駐在、教育総監部課員、歩兵第3連隊大隊長、教育総監部課員、陸軍省人事局課員など、様々な役職を歴任しました。1933年（昭和8年）には歩兵大佐に昇進し、陸軍士官学校本科生徒隊長に就任。1935年（昭和10年）には歩兵第37連隊長となり、1937年（昭和12年）には陸軍少将に進級し、琿春駐屯隊長となりました。

その後、1938年（昭和13年）には朝鮮軍参謀長、支那駐屯憲兵隊司令官を経て、1939年（昭和14年）には陸軍中将に進みました。1940年（昭和15年）には第4師団長に任命され、中国戦線で活動しました。

終戦とその後

1942年（昭和17年）には陸軍公主嶺学校長に就任し、その後第19軍司令官を経て、陸軍士官学校長として終戦を迎えました。終戦後の1945年（昭和20年）9月には第12方面軍兼東部軍管区司令官となり、次いで東部復員連絡局長を務め、1946年（昭和21年）3月に復員しました。1947年（昭和22年）には公職追放の仮指定を受けました。

栄典

北野憲造は、その軍歴において以下の位階と勲章を授与されました。

位階

1911年（明治44年）3月10日 - 正八位
1914年（大正3年）2月10日 - 従七位
1919年（大正8年）3月20日 - 正七位
1924年（大正13年）5月15日 - 従六位
1937年（昭和12年）9月1日 - 正五位

勲章

1939年（昭和14年）11月13日 - 勲二等瑞宝章
1942年（昭和17年）1月14日 - 勲一等瑞宝章
1942年（昭和17年）5月12日 - 旭日大綬章

まとめ

北野憲造は、日本の陸軍将校として、そのキャリアを通じて様々な要職を歴任しました。中国戦線での活動や、陸軍士官学校長としての役割など、激動の時代を駆け抜けた人物と言えるでしょう。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
* 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

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