南予地方

南予地方（なんよちほう）

愛媛県の南部に位置する南予地方は、大洲市、八幡浜市、宇和島市、西予市、喜多郡、西宇和郡、北宇和郡、南宇和郡の4市4郡で構成される地域です。この地域は、江戸時代には大洲藩、宇和島藩といった藩の支配下にあり、その名残が現在の行政区分にも影響を与えています。

地形

四国山地が東西に走り、複雑な地形が特徴です。山地が海に迫り、リアス式海岸や佐田岬半島などの細長い半島が形成されています。平野部は少なく、山を越えなければ隣町へ行けない場所も多く、都市の発達を妨げる要因となってきました。しかし、その一方で、地域ごとの独自の文化が育まれ、現在まで継承されています。また、鉄道や道路の整備が地域発展のために重要な課題でした。

中心性

南予地方には、宇和島市、大洲市、八幡浜市、西予市の4つの市がありますが、それぞれの歴史的な発展過程が異なるため、明確な中心都市は存在しません。各都市圏の帰属関係も複雑で、地域間の連携が課題となっています。

南予地方の区分

南予地方は、法華津峠を境に大きく二つに分けられることがあります。

宇和島市・北宇和郡・南宇和郡
八幡浜市・大洲市・西予市・喜多郡・西宇和郡

さらに、以下のような分け方も存在し、地域の複雑さを示しています。

三分割

宇和島市・北宇和郡・南宇和郡
八幡浜市・西宇和郡
大洲市・喜多郡・西予市

四分割

宇和島市・北宇和郡・南宇和郡
八幡浜市・西宇和郡
大洲市・喜多郡
西予市

五分割

宇和島市・北宇和郡
八幡浜市・西宇和郡
大洲市・喜多郡
西予市
南宇和郡

これらの区分は、それぞれの地域が独立しており、中心となる都市がないことを示唆しています。

県出先機関の配置問題

南予地方は、県庁の出先機関の配置を巡り、地域間の対立が生じました。特に、八幡浜市と宇和島市は、地方局の設置を巡り激しく対立しました。大洲市と喜多郡（内子町）は、松山市を含む中予地方への管轄を希望しました。最終的には宇和島市に地方局が置かれ、八幡浜市は支局となりました。この決定は、地域の分断を招く結果となりました。

各市の主張

宇和島市
各市町庁舎からのアクセスが良い。
四国西南地域の拠点となりうる。
八幡浜市
面積・人口が宇和島地方局管内を上回る。
原子力発電所があり、危機管理上の配慮が必要。
九州と結ぶ航路がある。

産業

南予地方は、第一次産業が盛んですが、近年は、価格低迷や自然災害などにより厳しい状況にあります。柑橘の新品種栽培や養殖魚のブランド化など、新たな取り組みも行われていますが、企業誘致は難しく、製造業は脆弱です。水産練り製品や果実加工品などの地場産業もありますが、規模は小さいです。

構成自治体

南予地方の構成自治体は以下の通りです。

大洲市
八幡浜市
宇和島市
西予市
喜多郡（内子町）
西宇和郡（伊方町）
北宇和郡（鬼北町・松野町）
南宇和郡（愛南町）

関連情報

東予地方
中予地方
南予レクリエーション都市（南レク）
南いよ風景かいどう

外部リンク

愛媛県南予地方局
* 瓦版南予 (@nanyo_info) - X（旧Twitter）

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