喜多郡

喜多郡（きたぐん）

喜多郡は、愛媛県（伊予国）に位置する郡です。2024年12月1日現在の推計人口は13,942人、面積は299.43km²、人口密度は46.6人/km²となっています。現在、喜多郡には内子町のみが含まれています。

郡域

1878年（明治11年）に行政区画として発足した当時の郡域は、以下の区域にあたります。

大洲市の大部分（平野町平地・平野町野田・肱川町西・肱川町予子林・河辺町河都・河辺町三嶋・河辺町川上・河辺町北平および田処の一部を除く）
伊予市の一部（中山町中山）
西予市の一部（宇和町久保）
内子町の一部（石畳および中野渡、吉野川、寺村、立石以東を除く）

歴史

成立

喜多郡は、貞観8年（866年）11月8日に宇和[[郡]]の北部が分立して成立しました。郡名は『日本三代実録』に初出が見られます。郡名の由来は、宇和[[郡]]の北部を意味する「きた」に「喜多」の字を当てたものと推察されています。古くは「岐多」や「北」とも書かれていました。

近世以降の沿革

明治初年時点では、3町83村が喜多郡に属していました。その後、廃[[藩置県]]や府県統合を経て、喜多郡は愛媛県の管轄となりました。

1871年（明治4年）7月14日：廃[[藩置県]]により、藩領が大洲県、新谷県の管轄となる。
1871年（明治4年）11月15日：第1次府県統合により、全域が宇和島県の管轄となる。
1872年（明治5年）6月23日：神山県の管轄となる。
1873年（明治6年）2月20日：愛媛県の管轄となる。
1878年（明治11年）12月16日：郡区町村編制法の愛媛県での施行により、行政区画としての喜多郡が発足。郡役所が大洲町に設置。

町村制以降の沿革

1889年（明治22年）12月15日の町村制施行により、3町33村が発足しました。その後、合併や編入を経て、現在の形に至っています。

主な出来事として、以下のものがあります。

1899年（明治32年）4月1日：西宇和[[郡]]平野村の所属郡が本郡に変更。
1908年（明治41年）4月1日：喜多村・平村が合併し、大洲村が発足。
1909年（明治42年）1月1日：柳沢村・田処村が合併。
1920年（大正9年）5月21日：五十崎村が町制施行し、五十崎町となる。
1921年（大正10年）1[[1月1日]]：大成村・蔵川村が合併して大川村が発足。
1922年（大正11年）1月1日：柴村・滝川村が合併して白滝村が発足。
1922年（大正11年）4月1日：豊茂村・相生村が合併して大和村が発足、新谷村・喜多山村が合併し、改めて新谷村が発足。
1934年（昭和9年）1月1日：大洲町・大洲村・久米村が合併し、改めて大洲町が発足。
1943年（昭和18年）4月29日：河辺村・宇和川村・大谷村が合併して肱川村が発足。
1954年（昭和29年）9月1日：五十崎町・天神村・御祓村が合併し、改めて五十崎町が発足。また、大洲町など複数の町村が合併して大洲市が発足し、郡から離脱。
1955年（昭和30年）1月1日：内子町、大瀬村など複数の町村が合併し、改めて内子町が発足。また、長浜町など複数の町村が合併し、改めて長浜町が発足。
2005年（平成17年）1月1日：内子町・五十崎町が上浮穴[[郡]]小田町と合併し、改めて内子町が発足。
2005年（平成17年）1月11日：大洲市・長浜町・肱川町・河辺村が合併し、改めて大洲市が発足。

現在

現在の喜多郡は、内子町のみとなっています。これは、度重なる町村合併の結果です。喜多郡の歴史は、地域の変遷と、人々の暮らしの変化を映し出しています。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 38 愛媛県、角川書店、1981年。
旧高旧領取調帳データベース

関連項目

北[[郡]]
木田[[郡]]

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