南区 (岡山市)

岡山市南区：豊かな自然と歴史が息づく地域

岡山市南区は、岡山市を構成する4つの行政区の一つで、市の南西部に位置しています。区域の大部分は江戸時代から昭和にかけて干拓された土地であり、中国地方有数の穀倉地帯として知られています。

地理的特徴

南区の東部には旭川が、西部には笹ヶ瀬川や倉敷川が流れ、区の南部には広大な児島湖が広がっています。児島湾を挟んだ児島半島には、金甲山や貝殻山などの山々が連なり、瀬戸内海国立公園の一部として美しい景観を形成しています。

河川: 旭川、笹ヶ瀬川、倉敷川
湖沼: 児島湖（農業灌漑用の人造湖）
山: 金甲山（標高403m）、常山（標高307m）、貝殻山（標高288m）

産業と経済

農業が盛んで、米、麦、スイートピー、千両ナス、レンコン、レタスなどが栽培されています。また、国道30号沿いには軽工業系の工場が立地し、住宅地も形成されています。若年層の比率が高く、若者向けの商店も多く見られます。

歴史

古代には「吉備の穴海」と呼ばれる遠浅の海が広がっており、児島半島は島でした。灘崎地区には縄文時代の貝塚である彦崎貝塚があります。江戸時代には岡山藩による干拓が行われ、明治時代には藤田伝三郎が干拓事業を引き継ぎました。区内には、干拓の遺跡が数多く残されています。

干拓地では塩害による不作が続いていましたが、排水装置の整備や土地改良により克服され、昭和40年代以降には農業の機械化が進みました。妹尾地域や浦安地区を中心に新興住宅地が拡大し、人口が増加しています。

行政区画の変遷

1878年（明治11年）：郡区町村編制法により御野郡役所を設置
1889年（明治22年）：町村制施行により、福浜村、芳田村、甲浦村、小串村、興除村、灘崎村などが発足
1900年（明治33年）：御野郡と津高郡が合併して御津郡に、都宇郡と窪屋郡が合併して都窪郡に
1950年（昭和25年）：児島湾埋立地を岡山市に編入
1971年（昭和46年）：妹尾町、福田村、興除村が岡山市に編入
2005年（平成17年）：灘崎町が岡山市に編入
2009年（平成21年）：政令指定都市移行に伴い岡山市南区となる

公共機関

岡山市南区役所
岡山南警察署
岡山市南消防署
南区南福祉事務所
南区西福祉事務所

教育機関

高等学校：岡山県立岡山芳泉高等学校、岡山県立興陽高等学校、岡山高等学校
中学校：岡山市立中学校、岡山中学校
小学校：岡山市立小学校
幼稚園：岡山市立幼稚園、私立幼稚園
特別支援学校：岡山県立岡山南支援学校

交通

鉄道：JR宇野線、本四備讃線
バス：岡電バス、両備バス、下電バス
道路：国道30号
航空：岡南飛行場

観光地

金甲山
岡山市サウスヴィレッジ
なださきレークサイドパーク

文化施設

岡山岡南・吉兆庵美術館
岡山市立浦安総合公園図書館
岡山市立灘崎町図書館

スポーツ施設

浦安総合公園
岡山市総合文化体育館
小串スポーツ広場
山田グリーンパーク
岡山市立市民屋内温水プール
ウェルポートなださき
コート岡山南

出身者

大森うたえもん（タレント）
中西圭三（シンガーソングライター）
浅越ゴエ（芸人）
川相昌弘（元プロ野球選手）
橋本直子（バレーボール選手）
上田剛史（元プロ野球選手）
野本圭（元プロ野球選手）
佐野恵太（プロ野球選手）
佐藤光留（プロレスラー）

岡山市南区は、豊かな自然と歴史的な背景を持ちながら、都市としての発展も遂げている魅力的な地域です。農業、工業、商業がバランス良く発展しており、多様な魅力を持っています。

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