南安雄

南安雄（みなみ やすお）

南安雄（本名：岡田定夫）は、1931年5月2日に生まれ、2012年8月21日に没した日本の作曲家、編曲家、そして指揮者です。彼は合唱音楽の世界で特に知られており、数多くの作品を残しました。

人物

京都市左京区出身の南安雄は、京都市立堀川高等学校音楽科を卒業しました。彼の音楽活動の中心は、合唱曲の作曲と声楽曲の編曲にありました。中でも、詩人・蓬萊泰三の詩に曲をつけた「チコタン」は、児童[[合唱]]の定番として現在でも広く歌われています。蓬莱泰三とのコンビでは他にも、「日記のうた」、「お菓子のうた」、「日曜日～一人ぼっちの祈り～」など、詩の持つ深刻で衝撃的な世界観を反映した作品を数多く発表しました。これらの作品はコロムビア合唱団によって好んで演奏され、多くの人々に感動を与えました。

南安雄は長年にわたりNHKテレビの専属編曲家として活躍しました。連続テレビ小説『わたしは海』や『はっさい先生』のテーマ曲を担当したほか、『みんなのうた』、『音楽の広場』、『名曲アルバム』、『歌謡チャリティーコンサート』など、数々の番組でその才能を発揮しました。特に『歌謡チャリティーコンサート』では、長年にわたり指揮者としてタクトを振るい、番組を支え続けました。

NHK以外にも、MBS（毎日放送）系のクイズ番組『アップダウンクイズ』のオープニングテーマ曲や、シルエットクイズ開始時、10問正解時のファンファーレなどのジングル音楽を1970年代後半に担当しました。また、同局の『伸介のグリコがっちりショッピング』や、朝日放送系の『三枝の大マジメ!?結婚ゲーム→三枝の結婚ゲーム』のオープニングテーマ・ジングルも手掛けています。

南安雄は、全国各地の小・中・高校の校歌の作曲も数多く担当し、地域社会の音楽文化にも貢献しました。

2012年2月29日には、長年の放送音楽への貢献が認められ、第63回NHK放送文化賞を受賞しました。

同年8月21日、腎不全のため逝去。81歳でした。

主要作品

歌はともだち
雪の日のたより
こどものための合唱曲集「子供の詩」
山があって海がいて（第53回NHK全国学校音楽コンクール小学校の部課題曲）
小さないのちたちへのレクイエム
こどものための旅のうた「緑のキップ」
合唱組曲「ミイコ」
こどものための合唱組曲「あの子が…」
こどものための合唱組曲「ぼくのたからもん」
ぼくらのマーチ・オン・マーチ
女声合唱のためのクラシカル・リリックス「きまぐれなエッセイ」（編曲）
女声合唱のためのクラシカル・リリックス「無言歌の四季」（編曲）
女声合唱とピアノのための「三つのバラード」（編曲）
こどものための合唱曲「唱歌ファンタジー」（編曲）
* 同声合唱のためのクリスマス・メロディー「ノエル・ノエル・ノエル」（編曲）

南安雄は、その生涯を通じて、合唱音楽を中心に、幅広いジャンルの音楽作品を世に送り出しました。彼の作品は、多くの人々に愛され、歌い継がれています。

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