南部高速道路 (スリランカ)

南部高速道路（Southern Expressway / E01）

南部高速道路は、スリランカのコロンボ首都圏と南部地域を結ぶ、総延長151kmの重要な高速道路です。シンハラ語では「දක්ෂිණ ලංකා අධීවේගී මාර්ගය」、タミル語では「தென்னிலங்கை அதிவேக நெடுஞ்சாலை」と表記されます。英語では、Southern Expressway、Southern Lanka Express Highway、またはSouthern Lanka Distributorとも呼ばれます。

開通と概要

2006年に建設が開始され、2011年11月にコッタワ-ピンナドゥワ（ゴール）間が部分的に開通しました。これはスリランカ初の高速道路となり、その後2014年3月には終点のマータラまで全線が開通しました。さらに2019年には、ハンバントタまでの延伸区間が開通しています。開通前には、コロンボ-マータラ間161kmの移動に一般道で4時間半を要していましたが、高速道路の開通により1時間半に短縮されました。同様に、コロンボ-ゴール間の116kmも、3時間から1時間に短縮されるなど、移動時間の劇的な短縮に貢献しています。

建設

建設は2006年12月に開始され、建設資金の一部は海外からの支援によって賄われました。建設当初から、マッタラ・ラージャパクサ国際空港への延伸も視野に入れられていました。コッタワからクルンドゥガハハタクマまでの65km区間は、日本の国際協力銀行（JBIC）の支援を受け、クルンドゥガハハタクマからピンナドゥワまでの29.3km区間は、アジア開発銀行（ADB）の支援によって建設されました。ピンナドゥワからゴーダガマまでの35km区間と、マータラからハンバントタまでの区間は、中国輸出入銀行の支援を受けています。また、道路交通情報提供システムは、国際協力機構（JICA）が資金を提供しました。

将来的には、東部のバッティカロアへの延伸も計画されています。

建設にあたっては、約1300世帯が移転を余儀なくされましたが、そのうち550世帯には新しい土地と家が提供されました。

2011年11月27日、南部高速道路はスリランカ初の高速道路として、コロンボ-ゴール間で部分的に開業しました。完成した高速道路は4車線で構成され、混雑していた海岸沿いの道路に代わる、移動時間を大幅に短縮するルートとなりました。2014年3月15日には、残りのゴール-マータラ間が開通し、2019年にはハンバントタまでの延伸区間が開通しています。

インターチェンジなど

高速道路には、いくつかのインターチェンジ、サービスエリア、本線料金所が設置されています。

IC: インターチェンジ
SA: サービスエリア
TB: 本線料金所

上り線はコロンボ方向、下り線はハンバントタ方向となります。

その他

日本の建設会社である大成建設も建設に関わっており、この高速道路の建設を題材とした30秒のアニメーションCM「スリランカ高速道路」篇を公開しています。このCMは、コミックス・ウェーブ・フィルムが制作し、新海誠監督が手掛けました。

参考文献

Resources Development Consultants (Pvt) Ltd. - Specialisation (英語)

関連項目

スリランカの交通
スリランカの高速道路

外部リンク

* Expressway Operation Maintenance And Management Division - E01 - Southern Expressway (SE) (英語)

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