原町市

原町市（はらまちし）

原町市は、かつて福島県浜通り地方に存在した市です。市の玄関口であった原ノ町駅（はらのまちえき）の読み方とは異なり、市名は「はらまち」と読まれていました。2006年（平成18年）に相馬郡鹿島町、小高町と合併し、現在は南相馬市原町区となっています。

概要

江戸時代、原町には相馬中村藩の陣屋が置かれていました。浜通り北部における主要な地域の一つであり、相馬市を中心とする地域で行われる伝統的な祭り「相馬野馬追」では、雲雀ヶ原と太田神社の二箇所が重要な会場となっています。地理的には、南のいわき市と北の仙台市の中間に位置し、両市まで約75kmの距離です。かつて浜通り北部の中心は相馬市でしたが、後に原町市がその役割を引き継ぎました。また、地方紙である福島民報と福島民友の支社が置かれていたことからも、地域における重要性がうかがえます。

地理

原町市を流れる主な河川としては、新田川と太田川があります。

歴史

原町市の歴史は、町村制が施行された1889年（明治22年）に、行方郡の原町村、太田村、高平村、大甕村、石神村の5つの村が成立したことから始まります。1896年（明治29年）には、行方郡が宇多郡と合併し相馬郡となりました。翌年の1897年（明治30年）には、原町村が町制を施行し、原町となりました。1921年（大正10年）には、磐城無線電信局原町送信所が設置され、通信インフラの発展に貢献しました。

1954年（昭和29年）には、原町、太田村、大甕村、高平村の1町3村が合併し、市制を施行して原町市が誕生しました。1956年（昭和31年）には、相馬郡石神村を編入し、市域を拡大しました。しかし、2006年（平成18年）には、鹿島町、小高町と合併し、南相馬市として新たな歴史を歩み始めました。

行政

原町村の初代村長は、1889年（明治22年）に就任した山岡隆剛です。原町市となってからの歴代市長は以下の通りです。

初代: 青田栄 (1954年-1958年)
2代: 渡辺敏 (1958年-1962年)
3-5代: 山田貢 (1962年-1974年)
6-7代: 渡辺敏 (1974年-1982年)
8-11代: 門馬直孝 (1982年-1998年)
12代: 鈴木寛林 (1998年-2002年)
13代: 渡辺一成 (2002年-2006年)

経済

産業

2000年の国勢調査によると、原町市の産業別就業人口は以下の通りです。

第一次産業：1,599人
第二次産業：8,994人
第三次産業：11,291人

姉妹都市・提携都市

原町市は、アメリカ合衆国オレゴン州のペンドルトン市と1998年10月に姉妹都市提携を結んでいました。

教育

高等学校

原町高等学校
相馬農業高等学校
松栄高等学校（廃校）

中学校

原町第一中学校
原町第二中学校
原町第三中学校
石神中学校

小学校

原町第一小学校
原町第二小学校
原町第三小学校
高平小学校
大甕小学校
太田小学校
石神第一小学校
石神第二小学校

交通

鉄道路線

原町市の中心駅は原ノ町駅です。

東日本旅客鉄道（JR東日本）
常磐線: 磐城太田駅、原ノ町駅

主な道路

常磐自動車道：（南相馬IC）
国道6号
福島県道12号原町川俣線
福島県道34号相馬浪江線

路線バス

福島交通
常磐交通（当時）

空港

最寄りの空港は仙台空港です。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

相馬野馬追（国の重要無形民俗文化財）
桜井古墳（東北最大規模の前方後方墳、国の史跡）
高倉文殊堂
雲雀ヶ原
朝日座

出身有名人

松岡佑子：翻訳家（ハリー・ポッターシリーズ）
松鶴家千とせ：漫談家
西内洋行：トライアスロン選手
調教助手(杉浦宏昭厩舎'>[木幡初広]]：競馬[[騎手])

関連項目

* 福島県の廃止市町村一覧

脚注

原町市（2006/02/01アーカイブ） - 国立国会図書館Web Archiving Project

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