福島県南相馬市に所在する原町
郵便局(はらまちゆうびんきょく)は、この地域の
郵便サービスを支える主要な拠点です。かつては集配
普通郵便局として位置づけられていました。
概要
原町
郵便局の住所は〒975-8799、
福島県南相馬市原町区三島町1-34です。
南相馬市内で
郵便物が集荷されると、全てこの局に到着します。市内に配達される
郵便物はここで区分され、配達担当区域へ向けられますが、それ以外の
郵便物は広域輸送のため
郡山東郵便局へと転送される仕組みとなっています。これにより、
南相馬市内の
郵便物流における中心的な役割を果たしています。
分室
現在、原町
郵便局に分室は存在しません。しかし、過去には特定の業務を担う分室が設置されていた時期がありました。
保険分室:
1950年(
昭和25年)12月15日に
相馬郡原町南新田に設置された分室です。ここでは、簡易
生命保険および
郵便年金事務のみが取り扱われていました。この分室は
1953年(
昭和28年)8月1日に廃止されています。
沿革
原町
郵便局の歴史は古く、
明治初期にまで遡ります。その変遷を以下に示します。
1872年(
明治5年)旧7月:
原ノ町郵便取扱所として開設され、この地域の
郵便業務が始まりました。
1875年(
明治8年)1月1日:
原ノ町(五等)郵便局へと改称され、
郵便局としての体制が整えられました。
1883年(
明治16年)6月16日:貯金取扱業務が開始され、金融サービスの一部提供が始まりました。
1885年(
明治18年):
為替取扱業務が開始され、利用できる金融サービスの種類が拡大しました。
1897年(
明治30年)1月1日:
郵便と電信の業務が統合され、
原ノ町郵便電信局となりました。
1903年(
明治36年)4月1日:通信官署官制の施行に伴い、再び
原ノ町郵便局という名称になりました。
1949年(
昭和24年)3月15日:
特定郵便局から
普通郵便局へと局種別が改定されました。
1949年(
昭和24年)6月1日:
逓信省が
郵政省と
電気通信省に分割されたことに伴い、
郵便業務を担う
原ノ町郵便局と、電信電話業務を担う原ノ町
電報電話局とに分離されました。
1950年(
昭和25年)12月15日:
保険分室が設置されました。
1953年(
昭和28年)7月:新しい局舎が完成し、業務環境が改善されました。
1953年(
昭和28年)8月1日:設置されていた保険分室が廃止されました。
1954年(
昭和29年)8月1日:現在の名称である
原町郵便局に改称されました。
1956年(
昭和31年)9月1日:電話通話および和文電報配達に関する事務の取扱が開始されました。
1985年(
昭和60年)2月4日:局舎が
原町市南町一丁目から同市三島町一丁目の現在地へ移転しました。
1989年(平成元年)9月11日:近隣の信田沢
郵便局および磐城太田
郵便局から集配業務が移管され、集配区域が拡大しました。
1998年(平成10年)9月1日:外国通貨の両替や旅行小切手の売買に関する業務の取扱が開始され、国際的な金融サービスの一部が利用可能になりました。
2005年(平成17年)3月13日:大甕簡易
郵便局が一時閉鎖されたことに伴い、その取扱事務の一部が承継されました。
2007年(平成19年)10月1日:
郵政民営化が実施され、これに伴い併設された
郵便事業原町支店に一部業務が移管されました。
2012年(平成24年)10月1日:
日本郵便株式会社が発足した際に、
郵便事業原町支店は原町
郵便局に統合され、再び一体的な運営体制となりました。
時期不明ながら、浪江
郵便局から広域的な統括機能が移管され、同時に浪江、津島(
東日本大震災の影響により閉鎖後、集配部門が分室として機能)、小高、鹿島、上真野といった近隣の
郵便局がその管轄下に置かれることとなりました。
取扱内容
原町
郵便局では、多岐にわたる
郵便および金融サービスを提供しています。
郵便、印紙、ゆうパック、内容証明などの
郵便関連業務。
貯金、
為替、振替、
振込、国際
送金、国債、
投資信託といった貯金・
為替関連業務。
生命保険、バイク自賠責保険、
自動車保険、
がん保険、引受条件緩和型
医療保険など、各種保険業務。
ゆうちょ銀行ATMが設置されており、ATMサービスを利用できます。
南相馬市内の一部の地域における集配業務を担当しています。
ゆうゆう窓口が設置されており、時間外の
郵便物差し出しや受取などが可能です。
周辺
原町
郵便局周辺には、地域の公共施設や教育機関などが点在しています。
南相馬市役所
南相馬市民文化会館(ゆめはっと)
福島県立相馬農業高等学校
夜の森公園
アクセス
公共交通機関や自家用車でのアクセスが可能です。
JR
常磐線 原ノ町駅からは徒歩でおよそ18分です。
福島交通バスを利用する場合、「農高前」停留所で下車すると便利です。
駐車場が完備されており、29台分のスペースが利用可能です。
関連項目
「原町
郵便局」という名称の
郵便局は、本局以外にも
群馬県吾妻郡東吾妻町、
長野県上田市、
愛媛県伊予郡砥部町、福岡県
みやま市などに存在します。