可愛いくて凄い女

『可愛いくて凄い女』は、1966年に公開された日本の白黒映画です。東映東京撮影所が製作し、東映が配給を行いました。監督は小西通雄が務め、主演は緑魔子が担当しました。

この作品は、緑魔子主演による「おんな番外地シリーズ」の第三弾として位置づけられています。シリーズ第一作では禁男の獄舎における同性愛、第二作では転落の青春を描き、好評を得たことから、本作が製作されました。前二作では緑魔子が同じ役名、同じ職業で登場し、物語も繋がっていましたが、本作では緑の役名も変わり、職業も美容師見習いからスリに変更されています。キャストやスタッフに共通点が多いことからシリーズに含まれていると考えられますが、前二作との共通点はほとんどありません。

本作の主人公は、黄金の指で生活を豊かにし、デラックスマンションに住み、ドライな生き方を楽しむ女性です。当時の犯罪映画としては先駆的な内容であり、女性を主人公にした犯罪映画の新たな地平を切り開いたと言えるでしょう。

主なキャスト

池辺千枝子：緑魔子
飯島ゆき：浦辺粂子
堀江さと子：園佳也子
黒木：天知茂
野坂：今井健二
榊吾郎：大村文武
榊美和子：城野ゆき
宇野リエ子：国景子
山崎：大坂志郎
岸本：山本緑

主なスタッフ

監督：小西通雄
脚本：舟橋和郎、池田雄一
企画：園田実彦、吉田達
撮影：小沢義一
音楽：八木正生
美術：森幹男
編集：祖田富美夫
録音：広上益弘
スチル：田中真紀夫
照明：元持秀雄

同時上映

『日本侠客伝 雷門の決斗』

主演：高倉健
脚本：笠原和夫、野上竜雄
* 監督：マキノ雅弘

「日本侠客伝シリーズ」の第五作目です。

この映画は、緑魔子の個性的な魅力と、従来の犯罪映画の枠にとらわれない斬新なストーリー展開が特徴です。スリという職業を通して、女性が自立し、自由に生きる姿を描いた本作は、公開当時多くの観客を魅了しました。また、同時上映された『日本侠客伝 雷門の決斗』も人気が高く、二本立てで楽しめる娯楽作品として話題になりました。

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