台八嶋

台八嶋（うてな の やしま）について

台八嶋は、飛鳥時代に生きた貴族であり、姓は忌寸です。従五位下という官位を持ち、鋳銭司の役職を担っていました。その生没年は不詳ですが、彼の出自や経歴については多くの歴史的資料が語っています。

出自

台八嶋が属する台氏（または台忌寸）は、後漢時代の孝献帝の子であり、白竜王の後裔とされる漢系渡来氏族です。この氏族の名称である「台」は、土壇や高殿を指し、周囲を見渡すための高い構造物のことを意味しています。そのため、台氏は建造物に関連する職業を持つ一族であった可能性があります。

彼らの元の姓は直でありましたが、河内漢氏の影響下で八色の姓が制定され、忌寸に改姓された経緯があります。この変化は、台氏にも適用されたと考えられています。

経歴

台八嶋の官歴は、持統天皇8年（694年）にスタートします。この年の3月2日、彼は大宅麻呂や黄文本実と共に鋳銭司に任命され、その職務上での冠位は勤大弐でした。このことから、彼が国家の財政や貨幣制度に関わる重要な役職にあったことが伺えます。

のちに文武天皇の下、大宝4年（704年）に従五位下に叙爵されました。当時、同様に従五位下に昇進した官人には、穂積山守、巨勢久須比、佐伯垂麻呂、采女枚夫など、多数の著名な人物がいました。台八嶋がこのような高位の官職に昇進したことは、彼の能力や貢献が評価された証でもあるでしょう。

官歴の詳細

台八嶋の官歴については、『六国史』に記録が残されています。

• - 時期不詳：勤大弐
• - 持統天皇8年（694年）3月2日: 鋳銭司に任命
• - 時期不詳：正六位上に昇格
• - 大宝4年（704年）正月7日: 従五位下に叙爵

これらの記録により、台八嶋の官歴が明らかになり、彼が飛鳥時代において影響力を持つ人物であったことがわかります。

結論

台八嶋はその出自や官歴から、飛鳥時代の日本における重要な貴族の一人であり、後漢王朝に起源を持つ氏族に属していました。彼の役職や昇進の記録は、当時の社会での彼の立場を示しており、その影響は後の時代にも引き継がれていった可能性があります。

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