台北捷運松山線

台北捷運松山線

台北捷運松山線は、台北市内を東西に横断する台北捷運の路線で、2014年11月15日に全線が開通しました。この路線は、松山新店線として、小南門線と新店線に直通運転を行っており、台北都市圏の交通網において重要な役割を担っています。

路線概要

松山線は、全線が地下区間にあり、以下の特徴を持っています。

駅数: 8駅（小南門線区間を除く）
軌間: 1,435 mm（標準軌）
電気方式: 直流 750 V（第三軌条方式）
複線区間: 全線
地下区間: 全線
走行方向: 右側通行

車両

松山線では、C371型とC381型の2種類の車両が使用されており、全て6両編成で運行されています。各車両のスペックは以下の通りです。

1両の長さ: 23.5 m
車両幅: 3.2 m
1編成の乗車定員: 1,914名

この編成は、日本のJR在来線の通勤型電車の約7両分に相当する長さであり、乗車定員では12両分以上の輸送能力を持っています。車両基地は、直通先の新店線七張駅から小碧潭支線沿線に位置する新店機廠に設けられています。

歴史

松山線の建設は、1997年の路線計画案の確定から始まり、数々の段階を経て開業に至りました。以下に主な出来事をまとめます。

1997年11月21日: 松山線路線計画案が行政院で確定。
2004年12月2日: 松山線(新十大建設)財務計画が行政院で確定。全長8.5キロメートル。
2006年8月19日: 着工。
2012年7月: 松山線シールドトンネル全線貫通。
2014年3月: 松山線全線完工。
2014年4月1日: 試運転準備作業開始。
2014年4月8日: 台北市政府が新店線と淡水線の直通運転を廃止し、松山線と新店線（小南門線含む）の直通運転を発表。
2014年6月12日: 松山線系統での夜間試運転（松山～台電大楼間）。直通先の小南門線・新店線では乗客を乗せない回送扱い。
2014年8月3日: 松山線系統試運転完了。
2014年8月7日: 台北市議会による北門駅審査。
2014年9月22日: 捷運局と捷運公司が台北市政府に初回審査申請。
2014年9月29日: 台北市政府が松山線初回審査を招集。
2014年10月5日: 台北市政府が松山線初回審査作業を完了。
2014年10月12日: 捷運局と捷運公司が初回審査での不足事項を改善し、台北市政府が交通部に審査を要請。
2014年10月18日: 松山線進行系統試運転で西門駅、小南門駅が当初設計どおりに発車ホームを固定化。
2014年10月23日: 交通部と台北市政府が松山線開業審査を招集。
2014年10月31日: 交通部の開業審査完了。
2014年11月6日: 捷運局と捷運公司が不足事項の改善を完了し、併せて交通部に開業認可を要請。
2014年11月7日: 交通部で松山線開業審査が認可。
2014年11月8日: 松江南京駅で午前10時より開業式典を開催。ただし、この時点では乗車は不可。
2014年11月10日: 台北市政府が松山線を11月15日午前6時に正式開業すると発表。
2014年11月14日: 台北市政府主催で北門駅にて松山線開業式典開催。「淡水－新店」間の運行系統がこの日をもって終了。
2014年11月15日: 午前6時に正式開業。12月14日までの1ヶ月間は悠遊カード保持者のみ無料。
2014年12月15日: 悠遊カードでの運賃収受開始。
2014年12月20日: 松山線の南京復興駅を除く7駅で休日の自転車持ち込みを解放。
2016年10月: 駅ナンバリングを順次正式導入。英語放送では松山新店線全体で「Green Line」となる。

その他

松山線の建設にあたっては、日本の前田建設工業と奥村組が施工を担当しました。これは、台湾のインフラ整備において日本の技術が貢献している一例と言えるでしょう。

松山線は、台北都市圏における公共交通の重要な一部であり、その開通は市民の生活に大きな利便性をもたらしました。今後も、台北の発展とともに、その役割はさらに重要になっていくでしょう。

関連情報

[台北捷運]]公司（[繁体字中国語）(日本語)（英語）

もう一度検索