吉井分屯地について
吉井分屯地(よしいぶんとんち、JGSDF Vice-Camp Yosii)は、
群馬県高崎市吉井町馬庭に所在する
陸上自衛隊の分屯地です。この分屯地は、新町駐屯地の隷下であり、関東
補給処吉井弾薬支処などが駐屯しています。分屯地司令は、吉井弾薬支処長が兼務しています。
沿革
日本陸軍時代
吉井分屯地の歴史は、
1939年(昭和14年)4月に、
東京第二陸軍造兵廠岩鼻火薬製造所の試験射場として、入野射場が開設されたことに始まります。この射場は、後の吉井分屯地の基礎となりました。
1955年(昭和30年)5月14日、新町駐屯地の分屯地として開設され、
陸上自衛隊武器
補給処高崎弾薬支処が設置されました。同年8月1日には、吉井弾薬支処に改称されました。
1965年(昭和40年)3月には、弾薬類の試験研究機関として試験室が開設され、分屯地としての機能が強化されました。
陸上自衛隊相馬原駐屯地吉井分屯地
1991年(平成3年)3月29日、相馬原駐屯地に隷属替えが行われました。
1998年(平成10年)3月26日には、中央
補給処の統合・改編に伴い、武器
補給処が廃止され、
陸上自衛隊関東
補給処が発足し、関東
補給処吉井弾薬支処となりました。
2003年(平成15年)3月27日、再び新町駐屯地に隷属替えとなりました。
2010年(平成22年)4月には、点検中の
79式対舟艇対戦車誘導弾が誤発射される事故が発生しましたが、幸いにも死傷者はなく、発射されたミサイルも回収されました。
2015年(平成27年)4月12日には、
陸上自衛隊吉井分屯地開設60周年記念行事が開催され、地域住民との交流も図られました。
駐屯部隊・機関
吉井分屯地には、以下の部隊・機関が駐屯しています。
東部方面隊隷下部隊・機関
陸上自衛隊関東
補給処
吉井弾薬支処
東部方面システム通信群
第105基地システム通信大隊
第317基地通信中隊
吉井派遣隊
防衛大臣直轄部隊・機関
陸上自衛隊補給統制本部
弾薬部
試験室
警務隊
東部方面警務隊
第125地区警務隊
吉井連絡班
最寄りの幹線交通
吉井分屯地へのアクセスには、以下の交通機関が利用可能です。
高速道路:
上信越自動車道 吉井IC
一般道: 国道17号、国道254号、群馬県道30号寺尾藤岡線、群馬県道41号神田吉井停車場線、群馬県道・埼玉県道71号高崎神流秩父線、群馬県道200号後賀山名停車場線
鉄道:
上信電鉄上信線 馬庭駅
港湾: (該当なし)
飛行場:
群馬ヘリポート、
高崎ヘリポート(公共用ヘリポート)
周辺の重要施設
吉井分屯地の周辺には、以下の重要な施設が存在します。
中国化薬吉井工場(弾薬・火薬製造工場)(高崎市)
アイ・エイチ・アイ・エアロスペース富岡事業所(防衛機器・ロケット製造工場)(富岡市)
吉井分屯地は、
陸上自衛隊の重要な補給・管理拠点として、また、過去には試験射場としての役割も担ってきた、歴史と機能を持つ施設です。