吉井町 (長崎県)

吉井町（よしいちょう）

吉井町は、かつて長崎県北松浦郡に属していた町です。2005年4月1日に佐世保市へ編入され、自治体としては消滅しましたが、現在も佐世保市の一地域としてその名が残っています。

地理

吉井町は、佐世保市の北隣、北松浦半島の内陸部に位置していました。合併前は長崎県内で海に面していない3つの自治体のうちの1つでした。山々に囲まれた自然豊かな地域で、主な山として五蔵岳、高法知岳、牧の岳が挙げられます。また、佐々川や福井川などの河川が町内を流れています。

歴史

近現代

1889年（明治22年）4月1日：町村制の施行により、吉田村と福井村が合併し、北松浦郡吉井村が発足しました。
1951年（昭和26年）12月1日：吉井村が町制を施行し、吉井町となりました。
2005年（平成17年）4月1日：世知原町とともに佐世保市へ編入され、自治体としての吉井町は消滅しました。旧吉井町役場は「佐世保市役所吉井行政センター」となりました。
2012年（平成24年）8月1日：佐世保市役所吉井行政センターが「佐世保市役所吉井支所」に改称されました。
2020年（令和2年）5月7日：吉井支所及び吉井地区公民館（2021年4月1日より吉井地区コミュニティセンターに改編）が吉井地区複合施設に統合移転しました。
2021年（令和3年）4月28日：吉井地区複合施設1階に福井洞窟ミュージアムが開館しました。

地名の変遷

吉井町では、かつて「吉田」「福井」の大字を冠した免の名称を使用していましたが、1952年（昭和27年）に大字の表示を廃止しました。佐世保市編入時には、地名末尾の「免」の文字と小字が廃止され、旧来の免の名称に「吉井町」を冠した町名に変更されました。（例：北松浦郡吉井町大字吉田立石免 → 北松浦郡吉井町立石免 → 佐世保市吉井町立石）

行政

町長

吉井町の最後の町長は以下の通りです。

上林宏（1994年8月 - 2003年9月15日退職）
和田隆（2003年10月19日 - 合併まで）

教育

中学校

吉井町立吉井中学校

小学校

吉井町立北小学校
吉井町立南小学校

産業

かつては北松炭田からの石炭産出で栄えましたが、エネルギー革命の影響を受け、昭和40年代までに炭鉱は相次いで閉山しました。その後は、メロンなどの農業が産業の中心となっています。

名産品

イチゴ
いちごワイン
メロン

主な企業

株式会社松葉屋：長崎県北部地域を中心にスーパーマーケット「まつばや」を展開。2000年より大渡免の店舗に本社を移転。

交通

鉄道路線

松浦鉄道西九州線：吉井駅

町内の福井川橋梁は、コンクリート製の珍しい鉄道橋で、鉄筋の代わりに竹が用いられたという説もあります。

バス路線

西肥自動車の一般路線バスが運行しています。
佐世保市 - 佐々町 - 吉井町 - 佐世保市（江迎町） - 平戸市
佐世保市 - 佐々町 - 吉井町 - 佐世保市（江迎町 - 鹿町町）
佐世保市 - 佐々町 - 吉井町 - 松浦市
佐世保市 - 妙観寺峠 - 吉井町
佐世保市 - 知見寺耳切 - 世知原町 - 吉井町

道路

高速道路は通っていません。最寄りのインターチェンジは、西九州自動車道佐々インターチェンジです。

一般国道：国道204号
主要地方道：長崎県道40号佐世保吉井松浦線、長崎県道54号栗木吉井線
その他：北松広域農道

名所・旧跡・観光スポット

福井洞窟
直谷岩陰
直谷城跡
御橋観音寺：平戸八景の一つである天然の「石橋」があります。
吉田大明神社叢
五蔵岳森林公園
五蔵池
アキニレの群生
ハマダイコンの群生
ポットホール公園
ソレイユ吉井（吉井活性化センター）：2002年11月、天皇・皇后両陛下が訪問されました。

祭事・催事

吉井ふるさとまつり（5月中旬）

脚注

関連項目

長崎県の廃止市町村一覧
合成地名

外部リンク

吉井町ホームページ（2012年12月19日時点のアーカイブ）
佐世保市・吉井町・世知原町合併協議会 (2005/03/24アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
直谷岩陰 - 福井洞窟WEBガイド
直谷城跡 - 長崎県の文化財
吉田大明神社叢 - 長崎県の文化財
* 五蔵岳森林公園 - 海と日本PROJECT in ながさき

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