吉保八幡神社

吉保八幡神社について

吉保八幡神社は、千葉県鴨川市仲に位置する神社で、旧社格は郷社です。主祭神として誉田別尊（ほんだわけのみこと）を祀り、素戔嗚尊（すさのおのみこと）と天忍日命（あめのおしひのみこと）を配祀しています。この神社は、地域の人々から篤い信仰を集め、歴史と文化を今に伝える重要な存在です。

歴史

神社の創建は古く、天長6年（829年）に吉保郷の鎮守として宇佐八幡を勧請したのが始まりとされています。その後、文安年間（1444年～1448年）には、里見氏の家臣である緒方茂次によって祈願所として再建されました。現在の本殿は天明年間（1781年～1789年）に造営されたもので、その彫刻は初代伊八の30代目の作品と伝えられています。明治6年（1873年）には郷社に列せられました。

吉保八幡のやぶさめ

毎年9月28日の例祭では、神事「吉保八幡のやぶさめ」が奉納されます。これは、120間の馬場を馬が疾走しながら、3つの的に向かって矢を射るという勇壮な儀式です。この儀式は3回繰り返され、五穀豊穣を祈願するとともに、稲作の豊凶を占う意味も持っています。このやぶさめは、文永年間（1264年～1275年）に始まったとされ、古式に則った流鏑馬の形式を今に伝えています。

文化財指定

「吉保八幡のやぶさめ」は、その歴史的、文化的な価値が認められ、1965年4月27日に千葉県無形民俗文化財に指定されました。この指定は、この伝統的な神事を後世に伝えていく上で重要な意味を持っています。

参考文献

谷川健一 『日本の神々－神社と聖地－第十一巻 関東』 白水社、1984年。ISBN 4-560-02221-6

外部リンク

吉保八幡のやぶさめ 鴨川市ホームページ

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