吉田次郎 (音楽家)

吉田次郎

吉田次郎（よしだ じろう、1958年6月17日 - ）は、日本を代表するギタリスト、編曲家、作曲家、そして音楽プロデューサーとして、幅広い分野で国際的に活躍している人物です。

概要・経歴

福岡県に生まれた吉田は、7歳でクラシックギターを始め、15歳でギターコンクールで優勝するという早熟の才能を発揮しました。15歳でジョン・コルトレーンを聴いたことをきっかけにジャズに興味を持ち、福岡県立京都高等学校を卒業後、早稲田大学へ進学。

上京と同時にスタジオミュージシャンとしてプロのキャリアをスタートさせました。大学卒業後の1983年には渡米し、1984年にアメリカのバークリー音楽院へ留学。修了後は約1年半、同学院で講師を務めました。現在はティースタイルマネージメントに所属し、NAVI Entertainmentがマネジメントを担当しています。

音楽活動

1988年、ニューヨークのマンハッタン・スクール・オブ・ミュージックでコンポジションとアレンジメントの修士号を取得。その後、本格的にニューヨークで音楽活動を開始し、オリヴァー・レイクやエディ・ゴメスといったハードコアなジャズミュージシャンから、ジョー・サンプル、ジョー・チェンバース、セルジオ・メンデス、シンディ・ローパー、ピーター・ガブリエル、ポール・マッカートニーといったポップアーティストのツアーサポートまで、ジャンルを超えた幅広い活動を展開しました。

ギタリストとしては、自身のグループを率いて実験的な音楽活動も精力的に行っています。プロデューサーとしては、アントニオ・カルロス・ジョビンへのトリビュート作『エアーズ・トゥ・ジョビン』でアストラッド・ジルベルトを起用したり、ニューヨーク・ヴォイセスとマンハッタン・トランスファーのジャニス・シーゲルを共演させたカーペンターズのトリビュートプロジェクトを手がけるなど、多彩な才能を発揮しています。

1995年には、ナショナルジオグラフィック社の記録映画『セイブ、レインフォレスト』の音楽監督を務め、その音楽がグラミー賞にノミネートされました。コマーシャル分野では、ケビン・コスナー主演の『ダンス・ウィズ・ウルブズ』、ブラッド・ピット主演の『リバー・ランズ・スルー・イット』のオーケストレーションを担当し、シカゴ交響楽団、LA響、ロンドン室内管弦楽団など、世界的なオーケストラと共演しています。その他、数々のテレビコマーシャルの音楽制作も手がけています。

1998年から2001年まで、TBS系列の報道番組『ブロードキャスター』のテーマ曲を制作しました。ケミストリー、相田翔子、今陽子、マリーン、石丸幹二、ケイコ・リー、福山雅治、浜崎あゆみ、須川展也、山形由美など、数多くのアーティストのレコーディングやツアーをサポートしています。

2000年には、キングレコードからポリスターへ移籍し、器楽曲アルバム『イン・マイ・ライフ』を発表。タカミネギターからは、JIRO YOSHIDAシグネイチャーモデルが発売されました。同年5月には、国際連合ニューヨーク本部から日本人として2人目の国連WAFUNIF親善大使に任命され、7月7日に国連本部内オーディトリアムで行われた任命式と記念コンサートに参加。日本総領事を含む24ヶ国の代表が出席しました。

2003年10月には、NHKの番組『公園通りで会いましょう』でウィークリーホストを務めました。2005年には、インターネットにおける人気ギタリスト第1位に選ばれています。

2009年1月からは、三洋電機EneloopのイメージキャラクターとしてテレビCMに出演。同年5月には、デイヴィッド・サンボーン、ランディ・ブレッカーを起用したアルバム『PLATONIC』を発売しました。2011年には、吉田が音楽を担当した三洋電機EneloopのテレビCMがコマーシャル大賞を受賞。

近年の活動としては、2015年4月にソニー・ミュージックよりアルバム『A PASTEL SHADE』を発売。2016年には、マリーン、クリヤ・マコトとのユニットTHREESOMEを結成しアルバムを発売。同年4月にはソニー・ミュージックからアルバム『CUBIC MAGIC』を発売し、最優秀録音賞を受賞。2017年には、ハリウッド映画の音楽監督を務めるなど、その活動は多岐にわたっています。

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