名古屋圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画について

名古屋圏における高速鉄道交通網整備計画

名古屋圏における高速鉄道を基盤とした交通網整備の基本計画は、1992年1月10日に運輸政策審議会からの答申第12号として発表されました。この計画は、名古屋圏内の交通状況を改善し、地域の利便性を向上させることを目的としています。目標年次は2008年に設定されており、整備内容には新たな鉄道路線や既存路線の延伸などが含まれています。

新設の鉄道路線と延伸計画

市交3号線（鶴舞線）の延伸

• - 計画内容: 名古屋市営地下鉄鶴舞線を庄内緑地公園駅から上小田井駅まで延長する計画です。この延伸により、上小田井駅で名鉄犬山線との相互直通運転が可能になります。
• - 整備状況: 1993年8月に庄内緑地公園駅から上小田井駅までの1.4kmが開業しました。これにより名鉄犬山線との直通運転も開始されています。

市交4号線（名城線）の延伸

• - 計画内容: 新瑞橋駅から大曽根駅までを延長し、より便利に環状線を形成することを目指しています。
• - 整備状況: 大曽根駅から砂田橋駅間が2000年に、名古屋大学駅までの延伸が2004年に開業しました。これにより名城線としての環状運転が開始されました。

市交6号線（桜通線）の延伸

• - 計画内容: 中村区役所駅から七宝駅および今池駅から豊田市南部方面へ延びる計画があります。
• - 整備状況: 今池駅から野並駅までは2006年に開業し、更なる延伸が進められていますが、中村区役所駅から七宝駅、徳重駅以降の整備については検討中です。

名鉄小牧線・市交上飯田線の建設

• - 計画内容: 味鋺駅から上飯田駅を経由して丸田町駅までの路線を建設する計画です。相互直通運転も想定されています。
• - 整備状況: 上飯田連絡線として1994年に設立され、味鋺駅から上飯田駅間は2003年に開業しましたが、丸田町駅行きの整備はまだ進んでいません。

JR城北線の延伸

• - 計画内容: 城北線を尾張星の宮駅から枇杷島駅まで延伸する計画です。
• - 整備状況: 1993年に名古屋駅から枇杷島駅間が開業しましたが、まだ一部区間は未整備です。

その他の計画

• - 西名古屋港線: 貨物専用から旅客線への転用を目指しており、名古屋市から金城ふ頭駅までを結ぶ計画です。
• - 藤ヶ丘駅から八草駅までの新設路線: 2005年に愛知高速交通東部丘陵線が開業しました。
• - 志段味線、南部線: それぞれの区間での新設が検討されていますが、現時点では具体的な進展は見られません。

複線化の進捗

名古屋圏全体にわたって複線化計画が進められています。例えば、名鉄小牧線や名鉄三河線の複線化が進められ、一部区間はすでに複線化されています。さらに、愛知環状鉄道線の複線化も計画されていますが、単線区間が依然として残っています。

これらの整備計画は、名古屋圏の交通の利便性を高め、市民生活を向上させるために重要な要素とされています。しかし、未整備や凍結とされたプロジェクトも多く、今後の進展が期待されています。

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