呉服町 (名古屋市)

呉服町（ごふくちょう）

呉服町は、かつて愛知県名古屋市中区に存在した町名です。その歴史は江戸時代に遡り、名古屋城下の町人町の一つとして発展しました。この町名は、清洲越しによって移転してきた通呉服町に由来しており、「通」の字を取り除いたものが呉服町となりましたが、その由来そのものについては詳細が不明です。

歴史

呉服町の歴史は、江戸時代に名古屋城下の町人町として始まったことに遡ります。その後、明治維新を経て、近代的な行政区画へと移行していく中で、呉服町は以下のように所属区を変遷させていきました。

1871年（明治4年） - 常盤町を合併し、その範囲を広げました。
1878年（明治11年）12月20日 - 郡区町村編制法により、名古屋区呉服町となりました。
1889年（明治22年）10月1日 - 市制施行に伴い、名古屋市呉服町となりました。
1908年（明治41年）4月1日 - 行政区新設に伴い、東区に所属することになりました。
1944年（昭和19年）2月11日 - 栄区の新設に伴い、栄区へと所属が変更されました。
1945年（昭和20年）11月3日 - 栄区が中区に統合されたため、呉服町は中区に所属することになりました。

そして、1966年（昭和41年）3月30日、住居表示の実施に伴い、呉服町はその歴史を閉じ、全域が丸の内三丁目と錦三丁目となりました。

町名の由来

呉服町の名前は、清洲城下にあった通呉服町が移転してきた際に、「通」の字を取り除いて名付けられたとされています。しかし、なぜ「通」の字を取り除いたのか、また呉服町という名前が具体的に何を意味するのか、その詳細な由来は現在まで明らかになっていません。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。全国書誌番号:93012879。

関連項目

名古屋市の地名
セントラル文庫
* 大河内存真


呉服町は、その短い歴史の中で、名古屋の都市構造の変化を反映する存在でした。その名前は、名古屋の歴史を語る上で、記憶されるべき地名の一つと言えるでしょう。

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