咸平駅

咸平駅：蝶の舞う、歴史の息づく駅

全羅南道咸平郡鶴橋面にある咸平駅は、韓国鉄道公社が運営する駅です。駅舎のデザインは蝶をモチーフとしており、内外装ともに蝶をイメージした装飾が施され、訪れる人を魅了します。高架駅であり、乗降客は快適な空間で列車の利用が可能です。

停車路線とアクセス

咸平駅には、セマウル号とムグンファ号が停車します。さらに、毎年開催される「咸平蝶祭り」期間中には、KTXが臨時停車する便が運行されます。このため、祭りの時期には、より多くの観光客が咸平駅を利用して、この美しい地域を訪れることができます。

駅周辺環境

駅周辺は、集落からやや離れた場所に位置しています。駅舎のすぐ前には幹線道路が通っていますが、それ以外の目立った建物は少なく、静かな環境です。自然豊かな環境と、近代的な鉄道施設が調和した、独特の雰囲気を持つ場所と言えるでしょう。

歴史と変遷

咸平駅の歴史は古く、1913年5月15日、朝鮮総督府鉄道湖南線の鶴橋-木浦間の開業と同時に「鶴橋駅」として開業しました。その後、1927年には咸平軌道が開通し、咸平郡の中心部とのアクセスが向上しました。しかし、咸平軌道は1960年に廃止されました。

当初、湖南線の別線として計画された西海岸線が、鶴橋駅を分岐駅とする予定でしたが、この計画は実現しませんでした。その後、2001年に行われた湖南線の路線改良に伴い、駅は移転され、現在の場所に位置することになりました。同時に、郡の名を取り「咸平駅」と改名されました。

2007年に開港した務安国際空港への連絡線を、咸平駅を分岐駅として新設する計画も検討されていましたが、現在も実現には至っていません。駅舎は1982年に新築され、2001年には移転と改名という大きな変化を経て現在の姿となりました。

咸平駅と周辺

咸平駅は、多侍駅と務安駅の間に位置し、湖南線を利用したアクセスが可能です。（古幕院駅は、現在の運行状況では通過駅となっています。）

歴史と自然、そして現代的なデザインが調和した咸平駅は、韓国の地方都市の鉄道駅として、独自の進化を遂げています。将来的な空港連絡線の整備が実現すれば、さらに重要な交通拠点となる可能性も秘めています。蝶をイメージした美しい駅舎を訪れ、静かな田園風景と、鉄道の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

年表

1913年5月15日：鶴橋駅として開業
1913年7月1日：鶴橋-羅州間運輸営業開始
1927年：咸平軌道開通
1960年：咸平軌道廃止
1982年10月20日：駅舎新築
2001年12月5日：新線開通に伴い移転、「咸平駅」に改名

参考文献

韓国鉄道公社ホームページ
ウィキメディア・コモンズ

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