品川主計

品川主計の生涯

品川主計（しながわ かずえ）は、1887年1月15日に生まれ1986年2月14日に亡くなった日本の内務官僚兼実業家であり、特に読売ジャイアンツの社長として知られています。彼は「球界の頑固親父」として広く認識され、彼の強い意志や独自の価値観は多くの人々に影響を与えました。

学歴と初期の職歴

福井県福井中学校を卒業後、彼は1904年9月に旧制第四高等学校に入学しました。彼の同級生には、後に著名な事業家となる正力松太郎や河合良成がいました。第四高等学校を卒業後は東京帝国大学に進学し、同じく正力、河合のほか、重光葵や芦田均、石坂泰三とともに学びました。東京帝国大学を卒業した後、品川は内務省に入省し、警視庁の警視、京都府書記官・内務部長、宮城県書記官・内務部長などの役職を歴任します。

1932年に満州国が成立すると、彼は監察院長や監察院審計部長としての職務を担い、黒竜江省長の韓雲階による汚職を摘発することに成功しました。この活動により一時的に韓を権力の座から遠ざけることを実現しました。内務省官房主事としての在任中には、水野直から近衛文麿の身辺調査を依頼されてもこれを断るなど、彼の公正さがうかがえます。

戦後の活動

戦後は日本交通の会長、東横タクシー社長としての役割を果たし、また読売ジャイアンツの球団社長としても活躍しました。特に彼は正力松太郎との関係から、五島慶太とも親密な関係を築き、戦時中には一時期東急傍系のタクシー会社を経営することになります。1957年のシーズンオフには、当時の監督水原茂との間でトラブルが発生し、1958年には長嶋茂雄がセントルイス・カージナルスとの日米野球での活躍に言及し、「100万ドルでも彼をメジャーリーグに渡さない」という発言が注目されました。しかし、千葉茂の退団を機に球団への情熱を失い、最終的に社長職を辞任することになります。

人物と家族

品川主計は、彼の娘である品川和子が著作『蜻蛉日記の世界形成』を執筆するなど、文化的な活動にも関わっています。また、広岡達朗の挙式において媒酌を務めたことで、彼の社会的なつながりも示されています。彼の著書としては『叛骨の人生』や『産業組合』、さらには共著である『日本の暗黒／実録・特別高等警察』などがあります。

関連書籍

彼に関連する著作には『サムライ達の野球』や『松本学日記』があります。特に『サムライ達の野球』は、品川の野球界での影響力を感じさせる一冊といえるでしょう。

最後に

品川主計の生涯は多岐にわたりますが、彼の内務官僚としての功績と実業界での影響力は特に際立っています。彼の人生は、政治と経済、そしてスポーツの世界を交差させ、多くの人々に強い印象を残し続けています。

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