嘉豊駅

嘉豊駅（かほうえき）

嘉豊駅は、かつて台湾台東県卑南郷に存在した台湾鉄路管理局台東線の廃駅です。1982年の台東線拓寬計画（東拓）による改軌工事以前は、台東線は太平渓に沿ったルートを通っており、嘉豊駅はその旧線上に位置していました。特に、檳榔駅と嘉豊駅の間は1000分の18から25（パーミル）という急勾配区間であったため、スイッチバック式の駅として運行されていました。

現在の嘉豊駅跡地は、郷道東38線（稲葉産業道路）と郷道東37線（嘉豊産業道路）の交点付近にあり、線路は撤去され、稲葉産業道路に転換されています。かつての駅の痕跡として、跡地付近には「稲葉站前」という住所表記や道路標識が残っています。

歴史

嘉豊駅の歴史は以下の通りです。

1922年4月20日 - 稲葉乗降場（いなばじょうこうじょう）として開業。
駅名の由来は、現地の先住民である卑南族の言葉に由来するとされ、以下の3つの説があります。
卑南語で「客死」を意味する『Mubaran』、「客死の地」を意味する『Inobaragan』が変化し、『Inabaran』に省略されたという説。
当地の地形が険しく、旅人の事故死が多かったことから、卑南語で「事故死、不慮の死」を意味する『Enaba』が転じたという説。
当時所属していた北絲鬮社（現在の初鹿）から離れた場所であったため、卑南古語で「離れた場所」を意味する『Muba-ran』、またはその後の卑南語で「離別した人」を意味する『Muwabaran』が『Inabaran』に転じたという説。
1954年 - 行政区域が初鹿村から嘉豊村に分割されたことに伴い、嘉豊駅に改称。
1982年6月27日 - 鹿野～馬蘭間の新線への切り替えと同時に廃止。

駅構造

嘉豊駅は、スイッチバック式の地上駅でした。

利用状況

廃止された駅のため、現在の利用状況はありません。

駅周辺

嘉豊駅周辺には以下の施設があります。

台東小熊渡假村
鹿野渓

隣の駅

台湾鉄路管理局

台東線（東拓前の旧線）
中興駅 - 嘉豊駅 - 初鹿駅

出典

嘉豐站 看橋工房 （繁体字中国語）
* 嘉豐車站 驛站之旅 （繁体字中国語）

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