四大

「四大」とは、4つの重要な要素や大きなものを指す言葉で、英語では「Big 4」と表現されます。この言葉は、特定の分野におけるトップ4を指す際に用いられ、その内容は多岐にわたります。以下に、様々な分野における「四大」の例を詳しく解説します。

仏教における四大

仏教では、「四大」（しだい、梵: mahā-bhūta）または「四大種」（しだいしゅ）という言葉で、世界を構成する4つの基本要素を指します。これらは、地（堅固性）、水（湿潤性）、火（熱性）、風（運動性）の4つであり、物質的な世界の基礎とされています。

小説におけるビッグ4

アガサ・クリスティの長編小説『ビッグ4』は、謎の犯罪組織「ビッグ・フォア」を巡る物語です。この作品は、国際的な陰謀を背景にしたスリリングな展開が魅力です。

ヨーロッパのビッグ4

ヨーロッパでは、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの4か国を指して「ビッグ4」と呼ぶことがあります。これらの国々は、ヨーロッパにおける政治、経済、文化の中心的な役割を担っています。

ジャズバンドのビッグ・フォー

日本のインストゥルメンタル・ジャズバンド「ビッグ・フォー」は、ジョージ川口、松本英彦、中村八大、小野満という名手たちが集結したグループです。

将棋における穴熊囲い

将棋では、穴熊囲いの中でも特に堅固なものを「四大」と呼ぶことがあります。これは、その防御力の高さから「史上最強の囲い」とも称されます。

立教大学出身のテレビ司会者

立教大学関係者の間では、徳光和夫、関口宏、みのもんた、古舘伊知郎の4人の卒業生であるテレビ司会者を指して「四大」と呼ぶことがあります。

企業における四大

企業分野では、世界または各国における4大銀行や、世界的な4大会計事務所が「四大」として知られています。会計事務所の「四大」は以下の通りです。

KPMG（有限責任あずさ監査法人・KPMG税理士法人）
アーンスト・アンド・ヤング（EY新日本有限責任監査法人・EY税理士法人）
プライスウォーターハウスクーパース（あらた監査法人・税理士法人プライスウォーターハウスクーパース）
デロイト トウシュ トーマツ（有限責任監査法人トーマツ・税理士法人トーマツ）

これらの事務所は、グローバルに展開し、高度な専門知識とサービスを提供しています。

航空業界における四大

1978年の航空規制緩和以前のアメリカでは、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、イースタン航空の4社が「四大」と呼ばれていました。ただし、デルタ航空を除き、国際路線の多かったトランス・ワールド航空を加えた五大航空会社とする場合もあります。また近年では、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、サウスウエスト航空の4社で市場の大部分を占めるため、この4社を「四大」と呼ぶこともあります。

鉄道業界における四大

戦間期のイギリスでは、1921年鉄道法に基づき、ロンドン・アンド・ノース・イースタン鉄道（LNER）、ロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道（LMS）、グレート・ウェスタン鉄道（GWR）、サザン鉄道（SR）の4社が「四大」として存在していました。これら4社は、後に国有化されイギリス国鉄となりました。

IT業界における四大

アメリカの情報技術産業では、Google、Apple、Facebook（Meta）、Amazonの4社を「GAFA」または「ビッグ4」と呼びます。これらの企業は、市場における支配的な立場を持ち、世界的な影響力を持っています。

スポーツにおける四大

スポーツ分野では、サッカーのイングランド・プレミアリーグにおける強豪4チーム（アーセナルFC、チェルシーFC、マンチェスター・ユナイテッド、リヴァプールFC）が「四大」として知られています。近年では、マンチェスター・シティFC、トッテナム・ホットスパーFCも台頭し、ビッグ6と呼ばれることもあります。また、テニス界では、ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチ、アンディ・マレーの4選手が「四大」として認識されています。

このように、「四大」という言葉は、様々な分野で特定のトップグループを指す言葉として用いられています。それぞれの分野でその重要性や影響力を持つ存在として、人々に広く認知されています。

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