国司就信

国司 就信（くにし なりのぶ）の生涯

国司就信は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活動した武将であり、毛利氏に仕える譜代家臣の一人でした。彼は父である国司元保のもとに生を受け、その生涯は忠義によるものでした。彼の人生と業績について詳しく見ていきましょう。

幼少期と元服

就信は、大永4年（1524年）12月16日に生まれました。彼は毛利元就を烏帽子親として元服し、その際に「就」という偏諱を与えられ、「就信」と名乗ることになりました。この元服式は、彼の武将としてのキャリアの始まりを意味していました。

毛利隆元の人質時代

天文6年（1537年）から天文9年（1540年）にかけて、彼は毛利隆元の親代わりとして山口に滞在する際、父とともに従い、その活動の一環として様々な功績を挙げました。この功績により、彼は天文11年（1542年）に安芸国安芸郡牛田にて1町6段の地を獲得しました。この後も、隆元や元就から土地を宛行われることが多く、彼の地位は次第に高まっていきました。

所帯裁判奉行と段銭奉行

永禄12年（1569年）8月22日、就信は井上元直とともに北九州の所帯裁判奉行に任じられ、その後元亀元年（1570年）からは長門国と周防国を管轄する段銭奉行を務めることになりました。これにより、彼は重要な行政官としての役割を果たすこととなります。このような行政職の経験は、彼の政治能力を証明するものでした。

毛利元就の逝去と葬儀への参列

元亀2年（1571年）、長門国且山城の普請中に毛利元就が死去した際、就信は輝元の指示により長門国から安芸国吉田郡山城に急遽帰還し、元就の葬儀に参列することになりました。この葬儀への参加は、彼の忠誠心と武将としての立場を示す重要な出来事でした。

晩年と死去

天正8年（1580年）12月13日、就信は周防国吉敷郡白松の内の吉見氏領15石と、以前住んでいた国清寺領内の屋敷分の畠6段を与えられました。さらに、天正11年（1583年）には大内義隆の33回忌法会の執行を命じられるなど、彼の地位は不動のものとなりました。そして、天正16年（1588年）から始まる毛利氏の惣国検地では、長門国美祢郡長田などで60石9斗余を宛行われました。

最後に、文禄元年（1592年）12月29日に就信はこの世を去り、彼の子である元信がその後を継ぐこととなりました。就信の生涯は、彼が忠誠と武士としての誇りをもって毛利氏に仕えたことを物語っています。

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