国際石油開発

国際石油開発株式会社（INPEX）

国際石油開発株式会社（INPEX CORPORATION）は、かつて石油および天然ガスの探鉱・生産を手掛けていた日本の企業です。日本の石油開発会社の中で、その埋蔵量と生産規模はトップを誇っていました。

概要

略称は「国際石開」または「INPEX（インペックス、International Petroleum Exploration）」として知られていました。2006年には帝国石油と共同で国際石油開発帝石ホールディングスを設立しましたが、2008年に同社が社名変更した国際石油開発帝石に吸収合併されました。

しかし、英文社名のINPEX CORPORATIONは、存続会社となった国際石油開発帝石の英文社名および略称として引き継がれ、2021年には社名もINPEXに変更されました。

沿革

1966年2月21日：インドネシア国営石油ガス会社「PERMINA（プルタミナの前身）」との北スマトラ沖鉱区に関する生産分与契約締結により、北スマトラ海洋石油資源開発株式会社として設立。当時は石油資源開発の子会社的な存在でした。
1967年：インドネシア石油資源開発株式会社に社名変更。
1970年：インドネシア・東カリマンタンにおいてアメリカのユノカル社（後にシェブロンに買収）と共同でアタカ油田を発見。このアタカ油田は後に巨大油田（可採埋蔵量5億バレル以上の油田のこと）であることが判明しました。
1972年：東カリマンタンにおいてフランスのトタルと共同でブカパイ油田を発見。
1975年5月26日：インドネシア石油株式会社に社名変更。

東カリマンタンにおいてトタルと共同で巨大油田ハンディルを発見。同社事業の基盤はインドネシアに集中していましたが、その後、オーストラリア、カスピ海などに事業を拡大。特に2000年にはオーストラリア北西大陸棚でオペレーターとしてイクシス巨大ガスコンデンセート田を発見。さらに同年、カスピ海北東部のカザフスタン沖でイタリア・Eni社やエクソンモービルなどと共同で発見したカシャガン油田は、世界最大級の油田として注目されています。また、東カリマンタンを中心にガス開発にも力を入れ、子会社のジャパン石油開発株式会社を通じて中東にも進出しています。

2001年9月1日：国際石油開発株式会社に社名変更。
2004年11月17日：東京証券取引所第一部に株式を上場。
2005年11月5日：帝国石油と共同株式移転契約締結。
2006年3月28日：国際石油開発帝石ホールディングスの完全子会社化のため上場廃止。
2006年4月3日：国際石油開発帝石ホールディングス（のちの国際石油開発帝石）を設立。
2008年10月1日：国際石油開発帝石に吸収合併。

国際石油開発は、その設立から吸収合併まで、日本のエネルギー開発に大きく貢献した企業でした。その足跡は、現在のINPEXに受け継がれています。

関連項目

アーザーデガーン油田
* カシャガン油田

脚注

INPEX公式サイト

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