國登國生

國登國生の相撲人生

生い立ちと初期の経歴

國登國生（くにのぼり くにお）は、1925年4月18日に東京府北豊島郡板橋町で生まれました。本名は藤 國松（ふじ くにまつ）で、旧姓は小川（おがわ）です。彼は身長174cm、体重126kgという体格を持ち、相撲界における要素を満たしていました。初めは職業として鉄工所に勤務していましたが、周囲の勧めもあり相撲に進む決意をしました。

1939年の1月15日、彼は両国の出羽海部屋を訪ねて入門を試みましたが、その日は特に多くの人々で賑わっており、部屋に入ることができませんでした。結局、入門を果たすことなく帰宅せざるを得ませんでした。しかし、後に佐ノ山親方との縁で1940年3月に高砂部屋に入門。1940年5月場所で初土俵を踏むこととなりました。

順調な出世

入門から順調に成績を残し、1945年には兵役に召集されるものの、復帰後の1947年11月場所で十両に昇進し、更に同場所で優勝を果たします。続く1948年の5月場所でも優勝し、基本的な相撲スタイルである右四つからの寄りを武器に新入幕を実現しました。これは、彼の相撲スタイルに対する注目を高める要因となりました。

特に1949年の1月場所では、千秋楽に勝てば幕内最高優勝を獲得するチャンスがありましたが、最後に敗れて準優勝となりました。それでも彼は10勝3敗という好成績を収め、敢闘賞を受賞しました。この時の大会では同部屋の新横綱である東富士が優勝しました。

キャリアの高峰と挫折

その後、國登は1956年の名古屋での準本場所において全勝優勝を果たすなど、将来を嘱望されましたが、身体的な問題や糖尿病に悩まされ、最高位は小結に留まることとなりました。それでも現役の晩年まで幕内中堅力士として活躍し続け、1961年5月場所で36歳で引退を決意しました。引退後は年寄佐ノ山を襲名し、自らの部屋を持ちますが、1964年には高砂部屋に移籍しました。

現役引退後

彼の引退後の人生は順調とは言えませんでした。相撲協会の審判として長年活動していた彼は、1980年に土俵で不祥事を起こし、理事会から2階級降格の処分を受けました。その結果、彼は停年退職まで参与として相撲界に居続けることになります。

1995年10月3日、彼は静岡県賀茂郡の病院で肝臓癌のため70歳で亡くなりました。相撲界に与えた影響や貢献は今も語り継がれています。

主な成績と記録

• - 通算成績: 432勝427敗1分56休
• - 幕内成績: 292勝311敗1分50休
• - 現役在位: 70場所
• - 三役在位: 2場所（小結2場所）
• - 三賞: 3回（殊勲賞2回、敢闘賞1回）
• - 各段優勝: 十両優勝2回

國登國生は、相撲界において多くの人々に影響を与え、長いキャリアを持つ力士として知られています。

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