坂東國男

坂東國男について

坂東國男（ばんどう くにお、1947年1月10日生まれ）は、日本のテロリストであり、新左翼活動家として知られています。滋賀県大津市に生まれ、旅館を営む家族の元で育ちました。彼は滋賀県立膳所高等学校を卒業後、進学希望先として防衛大学校を考えましたが、色覚異常によりその道を断念しました。その後、1966年に京都大学農学部林学科に入学するものの、学業を続けることなく退学しました。

坂東は1970年代に赤軍派に参加し、坂東隊を結成しました。この部隊は金融機関強盗を含むM作戦で活動し、その後、赤軍派は京浜安保共闘と統一し、連合赤軍が発足しました。坂東は連合赤軍の中央委員に就任し、当時の組織内での序列は5位でした。彼は連合赤軍の幹部として重要な役割を果たし、特に山岳ベース事件に関与しました。

1972年2月19日、坂東は仲間と共にあさま山荘事件を引き起こしました。この事件の最中に逮捕されましたが、彼は長期間の黙秘を続けました。しかし、事件中に自殺した父の位牌を見せられたことで供述を始めました。獄中では、永田洋子や植垣康博と共に塩見派に加わり、プロ革派に参加しました。1975年には、日本赤軍のクアラルンプール事件により特殊な手段で釈放され、国外に脱出しました。

日本赤軍に参加した後、坂東は重信房子の側近として行動します。彼は重信を「敬愛する司令官同志」と呼び、その活動を支持していた時期もありました。しかし、後に重信の路線に反発した和光晴生との対立が激化し、和光の脱退を阻止しようとしましたが、最終的には彼の離脱を許す結果となりました。坂東は再び連合赤軍時代の総括要求を繰り返し、その結果として他のメンバーの離脱を招きました。

2024年現在、坂東はあさま山荘事件やダッカ日航機ハイジャック事件に関連する罪で警察庁に指名手配されており、国際的な手配も行われています。彼の消息については不明ですが、公安当局によると中東を拠点に行動しているとの見解があります。また、坂東の逮捕が実現しない限り、あさま山荘事件の真相は解明されないとの意見もあります。

坂東國男に関する書籍やメディアもあり、彼を描いた映画や漫画が公開されています。特に、2008年の映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』では、坂東の役を大西信満が演じており、彼の影響がいかに広範囲であったかを示しています。さまざまな視点から彼の事跡を辿り、理解を深めることが重要です。

今後も警察と国際機関の協力によって、坂東がどのような行動を取るのかは注目されており、彼に関わる事件の解決が待望されています。

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