城野駅 (JR九州)

城野駅：北九州の交通拠点としての歴史と現在

城野駅は、福岡県北九州市小倉南区に位置する、九州旅客鉄道（JR九州）の駅です。日豊本線と日田彦山線の2路線が乗り入れ、多くの乗客で賑わう活気ある駅として知られています。特に、日田彦山線は当駅を起点とし、全列車が日豊本線経由で小倉駅まで運行しています。

歴史を刻む、城野駅の歩み

城野駅の開駅は1895年（明治28年）4月1日にまで遡ります。九州鉄道（初代）によって一般駅として開業し、その後1907年（明治40年）には国有化されました。以降、幾多の変遷を経て現在に至ります。1956年には日田線（現・日田彦山線）の経路変更により当駅を経由するようになり、1963年には貨物取扱を廃止して旅客駅へと転換。1987年には駅舎の改築が行われ、2000年には自動改札機が導入、2009年にはICカード『SUGOCA』の利用が開始されるなど、時代の流れに合わせて進化を続けてきました。2014年には橋上駅舎が完成し、利便性が大きく向上。南北自由通路も整備され、駅周辺の開発も進みました。2023年にはJR九州本体による直営駅となり、さらなるサービス向上への取り組みが期待されます。

駅構造と設備

城野駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線を備えた、3面5線の橋上駅です。かつては地上駅でしたが、2014年の橋上駅舎化によって、利便性が飛躍的に向上しました。改札口は橋上階にあり、南北自由通路が整備されたことで、駅周辺へのアクセスも容易になりました。また、駅舎内にはJR九州直営のみどりの窓口、自動券売機、SUGOCA対応の改札機などが設置され、快適な利用環境が整っています。日田彦山線は非電化のため、5番線には架線が張られていません。

利用状況と周辺環境

2022年度の1日平均乗車人員は約4213人で、JR九州の駅の中では上位にランクインしています。これは、周辺環境が大きく影響しています。城野駅は小倉南区の北端部に位置し、小倉北区との境に近い市街地に立地。複数の高校が近接していることから、通勤客や通学客が多く利用しており、特に朝夕のラッシュ時は賑わいを見せます。

アクセスとバス路線

駅周辺には、西鉄バス北九州の路線バスが運行しています。北口には「城野駅前」停留所、南口には「城野駅南口」停留所があり、小倉市内や周辺地域へのアクセスに便利です。かつては、城野駅近くに西日本鉄道北九州線北方支線の「城野駅前停留場」が存在していましたが、1980年に廃止されています。

城野駅の周辺と歴史

城野駅の北側には、かつてアメリカ軍の城野補給基地があり、朝鮮戦争時には重要な拠点となりました。基地と駅の間には引き込み線が敷設されていたとされ、戦争で亡くなった兵士の遺体が、この線路を通じて神戸港や横浜港へ搬送されたという歴史的な背景も持っています。その後、基地は陸上自衛隊小倉駐屯地の城野分屯地となり、2008年に閉鎖されました。現在では、引き込み線の痕跡は残っていません。

隣の駅

日豊本線:
南小倉駅 - 城野駅 - 安部山公園駅
日田彦山線:
南小倉駅 - 城野駅 - 石田駅

(※快速列車の設定あり。停車駅は列車によって異なります。)

城野駅は、歴史と発展を遂げてきた北九州の重要な交通拠点です。これからも地域の活性化に貢献していくことでしょう。

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