堀之内久男

堀之内 久男（ほりのうち ひさお）の政治家としての足跡

堀之内久男は、1924年11月10日に宮崎県北諸県郡中郷村（現在の都城市）で生まれた。彼の政治キャリアは波乱に満ちており、郵政大臣（第62代）、農林水産大臣（第13代）、衆議院議員を8期にわたって務めた他、宮崎県都城市の市長を2期にわたって務めた。

学歴と初期の経歴

堀之内は海軍兵学校を73期で卒業したが、第二次世界大戦後は海軍中尉として公職追放の対象となった。しかし、その後の追放解除後に彼は宮崎県議会議員に選出され、38歳で出身の中郷村の村長に選ばれた。1967年に中郷村が都城市に編入された後、彼は1969年に都城市長選挙で当選し、その後2期8年間、市長の職にあった。

国会議員としての活躍

1976年、堀之内は第34回衆議院議員総選挙で無所属として旧宮崎県第2区から立候補し、見事にトップ当選を果たした。この選挙を契機に自由民主党に入党し中曽根派に所属することになった。1989年には宇野内閣において農林水産大臣に任命され、政府に初めて入閣したものの、彼の在任期間はわずか69日に終わり、宇野首相の辞任に伴い彼自身も政界に厳しい洗礼を受けることとなった。

その後、1990年には第39回衆議院議員総選挙で次点となり落選を経験する。しかし、1993年の第40回衆議院議員総選挙では無所属として再び出馬し見事な結果を残し、自民党に復党することで再起を果たした。1996年には小選挙区比例代表並立制が導入され、比例九州ブロックからの出馬により7回目の当選を果たし、同年には第2次橋本内閣で郵政大臣に就任した。2000年の第42回衆議院議員総選挙でも比例九州ブロックから8選を果たすが、2003年には政界を引退し、85歳でこの世を去ることとなった。

発言と影響

堀之内はその発言でも知られている。農林水産大臣在任中には、「女性が政治の世界で使い物になるか」などの発言をし、特に日本社会党の土井たか子委員長に対する批判が注目された。この失言は後に彼の政治キャリアに影を落とし、1990年の衆議院議員選挙での落選の一因となった。しかし、2008年には都城市から名誉市民の称号を贈られ、「人生の最大の喜びであり、最高の名誉」と語り、改めて市民としての責任を表明した。

まとめ

堀之内久男の政治的な業績や発言は、日本の政治の中で多くの議論を生んできた。彼のキャリアは、政治の厳しさと同時に多くの勝利をもたらした。2010年3月31日に肺炎を理由に都城市内の病院で亡くなるまで、彼は85年という長い人生を全うした。叙正三位に輝いた彼の功績は、今でも人々の記憶に刻まれている。

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