堤町 (青森市)

青森市堤町（つつみまち）

青森市堤町は、市の中心部に位置する地域で、一丁目と二丁目があります。2017年5月1日現在の人口は1,618人です。この記事では、その地理、商店街、交通、歴史、施設について詳しく解説します。

地理

堤町は、青森市中心市街地の東寄り、堤川の西岸から平和公園通りまでの国道4号を挟むように位置しています。北は青柳、東は栄町、南は松原、西は橋本に接しています。一丁目は商店が多く、二丁目は商店と住宅が混在しています。

商店街

かつて堤町は市内有数の商業地であり、銀行支店が複数ありましたが、近年は周辺の店舗に統合されています。

堤橋商店街：国道4号沿いに位置し、かつてはアーケードがありましたが、2007年3月に一部を除き撤去されました。
堤町商店街：堤川沿いの道路の西側に位置し、北側の青柳まで続いています。こちらもかつてはアーケードがありましたが、現在はごく一部を除き撤去されています。

交通

バス停

「堤橋」バス停が国道4号沿いに2ヶ所、青森県道27号青森浪岡線沿いに1ヶ所の計3ヶ所あります。青森県道27号青森浪岡線沿いのバス停は、筒井方面に向かうバスのみが停車します。その他の路線は国道4号沿いのバス停に停車します。いずれも上屋が設けられています。

かつては、鉄道省営バス十和田線、国鉄バス十和田北線、青森市営バス中筒井線など、南方に向かう路線が分岐する要所でした。以前はここを発着点とするバス系統もあったため、市営バス・国鉄バスともに乗車券販売所がありましたが、現在は廃止されています。

おもな道路

都市計画道路 ３・３・２ 青森駅前通り合浦線：新町通り（青森県道16号青森停車場線の大部分）から東に伸び、青森市立合浦小学校前まで続きます。一丁目の北端を通り、北東隅にはうとう橋があり、堤川を渡ります。沿道には小さな商店が並んでいます。西端はホテル青森です。
国道4号：一丁目と二丁目の間を通ります。この地区の東端には堤橋があり、青森市の中心部と東部を結びます。
１号遊歩道：栄町2丁目から中央3丁目までの歩行者・自転車専用道路で、堤町一丁目の南端を通ります。花園一丁目との間には松園橋があり、堤川を渡ります。かつては国鉄東北本線の敷地であり、松園橋の位置に堤川鉄橋が架かっていました。
青森県道27号青森浪岡線：一丁目・二丁目の東端である堤橋交差点から南に伸び、筒井・浜田方面に繋がります。通称「松原通り」と呼ばれています。かつては国鉄バス十和田北線の経路でしたが、1970年から八甲田大橋経由に変更されました。現在でもJRバス東北横内線が通過しますが、便数は少なくなっています。
都市計画道路 ３・４・３ 蜆貝八重田線：この地区の西端を通る道路で、「平和公園通り」と呼ばれています。

歴史

この地区には、「堤ヶ浦」「包之宿」と呼ばれた中世の港町・宿場町が存在したと考えられています。

江戸時代には、津軽信枚がこの地区の近隣に青森の港町を造りました。寛文年間に入り、この地区も青森の港町に包摂され、「堤川端町」が立てられました。これは現在の堤町1丁目および青柳1・2丁目のうち、堤川の川岸近くの区域に相当します。

また、青森の港町内の「堤町」あるいは「堤川端町」とは別に、「堤村」という村も明治初年まで存在しました。

1626年（寛永3年）には、現在のうとう橋付近の堤川に大橋が架けられたと言われていますが、江戸時代中頃までの絵図などでは橋ではなく渡し船が描かれています。天明年間には橋が架けられていたようですが、災害でしばしば流され、架け替えられていました。

年表

1671年（寛文11年）：青森に「堤川端町」が立てられました。
1876年（明治9年）：明治天皇東北巡幸に先立ち、堤橋から栄町を経由して造道まで伸びる街道が造られました。これにより、合浦公園を経由する旧道は廃道となりました。
1968年（昭和43年）：青森市中部地区の住居表示実施により、旧「堤町」の北部は青柳2丁目の一部に組み込まれ、残りは松森町と大字浦町字野脇の一部とともに堤町1丁目となりました。同時に、浦町字野脇の一部が堤町2丁目となりました。これにより、堤町の範囲は堤川西岸の川沿いだけでなく、平和公園通り東側まで広がりました。

施設

青森警察署堤町交番：堤橋北西たもとにあります。
エフエム青森
青森中央郵便局
ゆうちょ銀行青森店（仙台支店青森出張所）
かんぽ生命保険青森支店
青森市文化会館
* ホテル青森

その他

毎年夏には堤夜店祭りが開催されます。青森ねぶた祭りは堤町の西端、他の地区との境界道路で見ることができます。

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