報恩寺 (吉野川市)

報恩寺について

報恩寺（ほうおんじ）は、徳島県吉野川市鴨島町飯尾に位置する真言宗御室派に属する寺院です。この寺院の山号は速成山であり、本尊には愛染明王が祀られています。また、報恩寺は新四国曼荼羅霊場の71番札所であり、阿波西国三十三観音霊場の29番札所でもあります。

歴史

報恩寺の創建は平安時代に遡ります。境内には鎌倉時代末期から室町時代初期にかけて建設された板碑が存在しており、これらは1981年（昭和56年）12月1日に吉野川市の有形文化財に指定されています。また、報恩寺の境内にあるイチョウの木の近くには五輪の塔があり、室町時代の武士である飯尾常房の墓がここにあります。これらの歴史的な要素は、訪れる人々に深い感慨を与えます。

文化財

報恩寺には吉野川市指定の有形文化財が多数あります。中でも、緑泥片岩で作られた板碑は特に注目されています。中央の碑には1316年（正和5年）6月28日、左側の大型碑には1321年（元亨元年）6月29日、右側の小型碑には1397年（応永4年）10月3日の銘があります。これらの碑は、鎌倉時代末期から室町時代初期にかけて建てられたものであり、報恩寺の文化的価値を高めています。

他にも、飯尾常房の墓のほか、曾我廼家五九郎という喜劇俳優の墓も存在し、歴史的・文化的な背景を感じさせる場所となっています。

前後の札所

報恩寺は新四国曼荼羅霊場の70番札所の東福寺と、72番札所の妙法寺に挟まれています。この位置関係から、寺院への巡礼をする人々にとって、便利なロケーションとなっています。

交通案内

報恩寺へ訪れるには、四国旅客鉄道（JR四国）の徳島線、鴨島駅から徒歩約20分の距離があります。404を目指す道すがら、自然豊かな景色を楽しむことができ、散策がてらの訪問にも適しています。寺院の周囲には、静かな環境が広がっており、心を落ち着けるにはぴったりの場所です。

報恩寺は、その歴史的背景や文化財、そして風光明媚な環境から、多くの観光客や信者に愛されています。一度訪れてみる価値は十分にあります。

もう一度検索