堺・なんば・京都 - 柏崎・長岡線

大阪・京都 - 柏崎・長岡・三条線

大阪・京都 - 柏崎・長岡・三条線は、大阪府堺市から大阪市、京都府京都市を経由し、新潟県柏崎市、長岡市、そして三条市へと至る夜行高速バス路線です。全便が座席指定制のため、事前の予約が必須となります。

概要

この路線が開設される以前は、新潟県中越地方から関西へ乗り換えなしでアクセスできる交通手段は、夜行急行列車「きたぐに」に限られていました。日中の移動では、新潟空港からの航空便を利用するか、特急「北越」で金沢駅まで行き、そこで特急「雷鳥」または「サンダーバード」に乗り換える必要がありました。

一方、新潟県と関西を結ぶ高速バスとしては、新潟交通と阪急バスが共同で運行する夜行高速バス「おけさ号」が1988年から新潟市 - 京都・大阪間で運行されており、週末や年末年始には続行便が出るほどの人気を博していました。しかし、「おけさ号」は中越地方を経由しないため、同地域から関西へ向かうには、三条・燕バスストップまで移動する必要がありました。

こうした状況を受け、中越地方に路線網を持つ越後交通が、南海バスと共同で長岡から柏崎、京都、大阪を経由して堺を結ぶ夜行高速バスの運行を2008年4月に開始しました。運行開始から約1年後の2009年3月には、県央地域内の越後交通三条営業所まで路線が延伸されました。

運行会社

南海バス（堺営業所）
越後交通（三条営業所）

停車停留所

以下に停車停留所を記します。

▲/▼…乗車停留所
△/▽…降車停留所
＃…休憩停車
∥…非経由、もしくは通過

堺発・三条発ともに、大阪市内では湊町バスターミナル (OCAT) 、南海なんば[[高速バスターミナル]]の順に停車します。

また、車両点検や乗務員交代などのため、上記以外のサービスエリア・パーキングエリアにも停車する場合がありますが、乗客は下車できません。

運行経路

堺市内 - 国道26号 - 阪神高速15号堺線 - 大阪市内 - 阪神高速1号環状線 - 阪神高速13号東大阪線 - 近畿自動車道 - 第二京阪道路 - 阪神高速8号京都線 - 京都市内 - 国道1号 - 名神高速道路 - 北陸自動車道 - 柏崎市内 - 北陸自動車道 - 長岡市内 - 北陸自動車道 - 三条市内

沿革

2008年（平成20年）4月24日 - 堺市駅前 - 長岡駅東口間で運行開始。
2009年（平成21年）3月26日 - 新潟側の運行区間を越後交通三条営業所まで延伸。栄・東三条駅前の両停留所を開設。
2011年（平成23年）12月22日 - 高速京田辺、上越木田に停車開始。
2012年（平成24年）11月1日 - 大阪駅前（桜橋口アルビ前）への乗り入れを開始。
2019年（令和元年）10月1日 - 消費税率引き上げに伴い、運賃を改定。
2020年（令和2年）4月11日 - 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、運休。
* 2021年（令和3年）3月19日 - 運行を再開。

使用車両・設備

南海バス・越後交通ともに、原則として29人乗りの化粧室付き独立3列シート車両を使用し、車内では毛布・スリッパの貸し出しを行っています。

南海バスは堺ナンバー、越後交通は新潟ナンバーで登録されています。

備考

南海バスでは「サザンクロス号（堺・なんば・京都 - 柏崎・長岡・三条）」として運行していますが、越後交通では特に愛称を定めておらず、公式サイトでは「三条・長岡・柏崎 - 京都・大阪線」として案内しています。

京都駅前では、当路線と「おけさ号」の両路線が停車しますが、停車場所が異なり、当路線は八条口、「おけさ号」は新阪急ホテル前（烏丸口側）に停車します。また、運行会社が異なるため、大阪市内の停車バスターミナルも異なります。

京都での乗車券発券業務は京阪バスが担当しており、同社のウェブサイトにも情報が掲載されています。

路線の延伸により、県央地域では「おけさ号」と事実上のダブルトラック状態になりましたが、停留所が異なり、「おけさ号」が三条・燕のみに停車するのに対し、本路線は栄・東三条駅・三条営業所の3ヶ所に停車します。

越後交通が路線開設時に新車で購入した車両（日野・セレガ）は、従来の高速路線用塗色とは異なったデザインを採用しています。車体は紺色をベースとし、車体後部に黄色のラインが入り、側面中央には白い活字体で越後交通の文字が大きく記されています。南海バスは、他の夜行高速路線と同様のサザンクロスカラーを採用しています。

本路線を開設するまで、越後交通は独立3列シート車を所有していなかったため、南海バスから予備・続行便用車両（三菱ふそう・エアロクイーン）を1台譲り受け、南海バス在籍時の塗色のまま社名表記を変更して使用していましたが、2011年5月頃に高速路線用塗色に塗り替えられました。

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