増岡博之

増岡博之とは

増岡博之（ますおか ひろゆき、1923年2月3日 - 2011年7月24日）は、日本の政治界で広く知られる著名な政治家であり、自由民主党に所属し、衆議院議員を8期務めた。彼はまた、厚生大臣としても重要な役割を果たした経歴を持つ人物である。

経歴

増岡博之は広島県呉市に生まれ、増岡組の創業者である増岡登作の次男として家庭に育った。1948年に早稲田大学政治経済学部を卒業後、増岡組に入社し、同社の取締役東京営業所長を経て、1952年には専務に就任する。このように、昭和の初めにはすでに企業内での足固めを行い、昭和34年（1959年）には呉商工会議所の会頭にも選ばれるなど、地域経済にも貢献した。

彼の政治家としてのキャリアは、池田勇人元首相の地盤を受け継いで、1967年に衆議院議員として初当選したことから始まった。国会では運輸政務次官や自民党交通部会長、衆院運輸委員長、大蔵委員長などの要職を歴任し、政務に対する影響力を増していった。

1984年に第2次中曽根内閣の厚生大臣に任命され、ここでも彼の政治力が発揮された。1991年、宮澤喜一が首相に就任した際には、増岡は党の国会対策委員長に起用されたが、国会対策の経験不足から難しい局面に直面し、野党との連携の弱さが影響し、政治改革の進展には至らなかった。最終的に1993年の総選挙で落選し、政界を退くこととなる。その後、1994年には勲一等瑞宝章を受章した。

増岡博之は2011年7月24日に広島県呉市の病院にて肺炎により永眠した。88歳という生涯の中で、彼は日本の政治の一時代を担う重要な人物であった。

人物像

政治家としての増岡博之の同期には、山下元利や塩川正十郎、加藤六月などの著名な自民党員が名を連ねており、彼らとも競い合いながら政治活動を行っていた。趣味にはスポーツや洋画があり、真宗の信者であった。自らの地元である広島県呉市に根ざして活動し続けた。

家族・親族

増岡家は広島県呉市と東京都に位置しており、父・登作は増岡組及び鉄鋼ビルディングの各社長を務めていた。彼の母は細田正兵衛の娘である。兄には重昂や弟の健治郎、正剛がおり、重昂は同じく増岡組の会長を務めていた。このように、増岡家は日本の経済界において重要な地位を築いていた。

増岡の妻である得子さんは、中国醸造社長の家に生まれ、名門の出身であった。また、長女や次女もそれぞれ著名な家族との結びつきがある。

参考文献

• - 佐藤朝泰『豪閥 地方豪族のネットワーク』立風書房、2001年。
• - 『新訂 政治家人名事典 明治～昭和』日外アソシエーツ、2003年。

彼の多彩な経歴や家族背景を踏まえ、増岡博之は日本の近代政治に確かな足跡を残した政治家であったと言える。

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