変な魚釣り

トムとジェリー：変な魚釣り

1947年2月22日に公開された『変な魚釣り』(Cat Fishin')は、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラ監督による人気アニメシリーズ『トムとジェリー』の傑作短編の一つです。本作品は、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー・カートゥーン・スタジオ制作、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー配給により世に送り出されました。

ストーリー

釣り好きのトムは、立ち入り禁止の池で釣りをすることを企てます。池の周りには柵があり、番犬のスパイクが警戒しています。トムはスパイクをかわしながら池に侵入し、事前に捕まえたジェリーをルアーとして使用することにします。

ジェリーは渋々ルアーとなり、池に投げ込まれます。しかし、ジェリーは釣られまいと池の中の魚を蹴散らし、大暴れ。ところが、この池にはピラニアよりも獰猛なカワカマスが生息しており、ジェリーは命からがら逃げ惑います。トムもスパイクもカワカマスの餌食となりそうになり、散々な目に遭います。

ジェリーはとうとうトムへの仕返しを決意。スパイクの体に釣り針を引っ掛け、トムに釣らせます。魚と勘違いしたスパイクは激昂し、トムを猛追します。木の上で様子を見ていたジェリーは、今度はトムを釣り上げるため釣り竿を構えます。トムは必死に釣り糸にしがみつき、最後はジェリーに釣り上げられ、スパイクに食べられそうになるという、なんとも滑稽な結末を迎えます。

登場キャラクター

トム: いつもジェリーを追いかける猫。今回は釣りをしようと私有地の池に無断侵入しますが、ジェリーやスパイク、そしてカワカマスに翻弄されます。
ジェリー: トムにルアーとして利用されますが、状況を逆転させ、トムをスパイクに釣り上げさせます。最後はトムをからかう形で物語を締めくくります。
スパイク: 池を守る番犬。トムの侵入を許してしまいますが、カワカマスに襲われ、その後はトムを追いかけることになります。
カワカマス: ピラニア以上に獰猛な魚で、池に複数生息しており、トム、ジェリー、スパイクを次々と襲います。

スタッフ

監督：ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ
製作：フレッド・クインビー
共同製作：ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ
脚本：ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ
原画：ケネス・ミューズ、エド・バージ、マイケル・ラー、レイ・パターソン、ピーター・バーネス
音楽：スコット・ブラッドリー
彩色・現像：テクニカラー
録音プロセス：ウェスタン・エレクトリック

関連作品

『変な魚釣り』は、後年の『トムとジェリー』作品にも影響を与えています。『強敵あらわる』では、本作の音楽の一部が流用されており、『トム氏の優雅な生活』や『映画大会』では、本作のシーンが回想シーンとして登場します。

まとめ

『変な魚釣り』は、予測不能な展開と、トムとジェリー、そしてスパイクとカワカマスのユーモラスなやり取りが魅力的な作品です。彼らのコミカルなアクションと、予想外の結末は、何度見ても笑える、まさに『トムとジェリー』らしい傑作と言えるでしょう。

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