大久佐八幡宮

大久佐八幡宮について

大久佐八幡宮（おおくさはちまんぐう）は、愛知県小牧市の大草地区に位置する伝統的な神社で、特に八幡宮として知られています。神社のルーツは古く、創建年代については不明ですが、社伝によれば871年の重陽の日に神輿行列や流鏑馬が行われたことが記録されています。

歴史

神社の歴史は波乱に満ちています。16世紀末、豊臣家の権勢により社領全てが没収されたため、一時しばらく神社は途絶の危機にさらされました。その後、慶長年間に現在の大叢山福厳寺の場所から新たに移転という運びとなります。この移転に際して、旧社領に榊の木が植えられたという伝説も残っています。

1867年には勅命によって神階正一位を授与され、この昇格により神社の地位も向上しました。さらに1937年には旧社格での郷社に認定され、戦後は独立して「宗教法人大久佐八幡宮」と改名しました。

年表

• - 871年9月9日: 神輿行列と流鏑馬が行われる。
• - 16世紀末: 社領没収、神社が途絶。
• - 16世紀末～17世紀初頭: 諸々の事情により、社が現所在地に移転。
• - 1867年8月: 勅命で神階正一位に任命。
• - 1937年: 郷社に列せられる。
• - 20世紀後半: 「宗教法人大久佐八幡宮」と改称し、国家管理から独立。
• - 1983年2月17日: 大草棒の手が市の指定無形民俗文化財に。
• - 1986年: 拝殿の大規模修繕が行われる。
• - 2002年4月1日: 三十六歌仙絵札と奉納札が市の指定有形民俗文化財に。

祭神

大久佐八幡宮では八幡三神が祀られています。

• - 大鷦鷯命（仁徳天皇）
• - 誉田別命（応神天皇）
• - 息長足姫命（神功皇后）

境内社

境内には大久佐稲荷大神を奉り、豊穣を祈願されています。

祭事

神社では数多くの祭りが行われており、その中でも特に有名なのが以下の神事です。

• - 初午祭: 毎年3月に開催され、神事の一環として人形供養が行われます。
• - 輪くぐり祭: 毎年7月に行われ、厄除けの意味が込められています。
• - 大草棒の手: 毎年10月に行われ、小牧市の無形民俗文化財に認定されています。

所蔵品

神社が持つ重要な文化財に、三十六歌仙を描いた絵札があります。江戸時代の池田屋吉兵衛によるもので、本来は36枚揃っているべきですが、現在は4枚が欠けてしまっています。劣化が進んだため、1986年に拝殿の修理時に取り外され、その後、絵札の写真が掲示されています。

所在地とアクセス

大久佐八幡宮は愛知県小牧市大字大草字東上2784に位置しています。アクセス方法としては、こまき巡回バス及び名鉄バスの「大草東上」停留所から徒歩で約1分の距離です。

周辺の名所

神社の周辺には、大草川、生地川、大草城、そして様々な寺院や学校が点在しており、地域の歴史に触れることができます。これらの名所を巡ることによって、大久佐八幡宮の深い歴史背景をより理解することができるでしょう。

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