大分県立佐伯豊南高等学校

大分県立佐伯豊南高等学校：歴史と伝統を受け継ぐ新たな学びの場

大分県佐伯市に位置する大分県立佐伯豊南高等学校は、2014年4月1日、旧大分県立佐伯豊南高等学校と大分県立佐伯鶴岡高等学校の統合によって誕生しました。歴史ある2校の伝統と特色を受け継ぎ、新たな教育の拠点として地域社会に貢献しています。

統合までの道のり

2008年、大分県教育委員会の後期高校再編計画において、佐伯豊南高校と佐伯鶴岡高校の統合が決定されました。2010年には2014年4月1日開校が決定し、両校の生徒募集は2014年度から停止されました。旧佐伯豊南高校は、在校生が卒業する2016年3月まで存続しました。

新たな高校の歩み

新大分県立佐伯豊南高等学校は、専門性を重視した食農ビジネス科、工業技術科、福祉科、そして幅広い学習を可能にする総合学科の4学科体制でスタートしました。この総合選択制により、生徒たちは自身の進路や興味関心に基づいた学習プランを選択できるようになっています。

旧佐伯豊南高等学校の歴史

旧佐伯豊南高等学校は1948年、学制改革に伴い「大分県立佐伯第二高等学校」として開校しました。当初は商業、家庭、農業の3課程を設けていましたが、1961年には農業科が独立し、大分県立佐伯農業高等学校（後の佐伯鶴岡高校）となりました。その後も、時代の変化に合わせて学科改編が行われ、情報処理科、会計科、食文化科、生活デザイン科などが設置されました。1999年には総合学科を導入し、2001年には従来の学科を廃止しました。2016年3月、長きにわたる歴史に幕を閉じました。

校歌：芥川賞受賞者による名曲

佐伯豊南高校の校歌は、作詞を芥川賞受賞者である小野正嗣氏（大分県佐伯市出身）、作曲を芥川作曲賞受賞者である望月京氏が担当しています。二人の「芥川」賞受賞者による、重厚で記憶に残る校歌は、本校の象徴となっています。

アクセスと周辺環境

本校は、大分バス新豊南高校前停留所から徒歩圏内に位置しています。国道217号線沿いにあり、コスモタウンフリーモール佐伯や番匠川にも隣接しているため、周辺環境も良好です。

著名な卒業生

佐伯豊南高校、特に旧佐伯豊南高校からは、政治家、プロ野球選手、オリンピアン、俳優、漫画家など、各界で活躍する多くの卒業生を輩出しています。

代表的な卒業生には、西嶋泰義氏（佐伯市長）、広瀬宰氏、塩月勝義氏、安藤真児氏、西嶋賢司氏（いずれもプロ野球選手）、伊達治一郎氏（モントリオール五輪レスリング金メダリスト）、宗茂氏・宗猛氏（マラソン選手「宗兄弟」）、竹内力氏（俳優）、盛田賢司氏（漫画家）などが挙げられます。

記念碑

正門横の庭園には、オリンピアンである伊達治一郎氏と宗兄弟を記念する碑が建立されています。特に宗兄弟の記念碑は、学校統合後に移設され、2024年8月に現在の場所に戻されました。これらの記念碑は、本校の豊かな歴史と伝統を象徴しています。

まとめ

大分県立佐伯豊南高等学校は、歴史と伝統を継承しながら、新たな教育システムとカリキュラムで生徒たちの未来を育む学校です。地域社会との連携も重視し、地域貢献にも積極的に取り組んでいます。これからも、多くの優秀な人材を育成し、社会に貢献していくことが期待されています。

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